米国アパレルチェーンのザ・リミテッドが倒産

アパレルチェーンで一時代を築いたザ・リミテッドが、1月17日付で破産申請を行った。
42州に展開していた約250店舗を閉鎖。ウェブサイトも閉鎖された(営業停止は2016年12月14日)。

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リミテッドブランドとEコマースについてはシカモア・パートナーズなどから買収提案が出ている。倒産申請時の負債は1340万ドル。倒産申請中にかかる300万ドルほどの経費を節約するために、申請後、30日以内には売却を進めたい意向だ。売却の最低価格は2575万ドルといわれる。

 

1963年に、オハイオ州の州都コロンバスに「The Limited」一号店がオープン。69年、「The Limited Inc.」社として株式を公開。1980年 シカゴに「Limited Express」1号店をオープンさせる。80年代には「Express」ブランドを立ち上げ、女性下着の専門店 「Victoria’s Secret」 「Abercrombie & Fitch」を(98年独立)買収するなど、全盛期を迎える。

アパレルチェーンの躍進企業として注目され、日本のチェーンストア志向企業の多くがリミテッドを視察し、学んだ。

最盛時には750店舗以上を展開していたザ・リミテッドだが、店舗はすでに3分の1まで減少。2016年11月段階の売上高は昨年対比8.1%、客数も8.3%とマイナス。店舗においては15%以上の減収となっていた。

 

ウォールストリートジャーナル紙は、アパレルリテイラーの低迷の要因は、出店しているモールの客数減であると分析している。つまり、消費者のEコマースの台頭が、リアル店舗を苦しめたというわけだ。しかし、それと同時に1990年までの古典的なチェーンオペレーションと硬直的なマネジメントから脱することができなかったことがリミテッドの倒産の根本原因である。

 

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