ファーストリテイリングnews|上期売上高17%・営業利益31%増の過去最高

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正社長)が、2018年8月期上期の連結業績を発表した。同社の本決算は8月末日であるから、この上期決算は昨年9月から今年2月までの期間の実績である。

売上収益(売上高)は1兆1867億6500万円(前年同期比16.6%増)、営業利益は1704億9200万円(30.5%増)、純利益は1041億5000万円(7.1%増)。上期で過去最高の売上収益、営業利益を達成した。

国内ユニクロ事業は、売上収益4936億円(8.5%増)、営業利益887億円(29.0%増)と、上期を通して売上げが好調で、計画を大きく上回る増収増益となった。

eコマース販売を含む既存店売上高は8.4%増だった。eコマースの売上げは、31.6%の増収で、売上構成比は7.5%へと上昇した。

今期上期は例年にない寒さだったため、ヒートテック、ダウン、フリース、スウェット、暖パンといった防寒衣料の販売が好調だった。また、生産・物流・販売が連動した精緻な販売計画を策定し、状況に応じて売れ筋商品の在庫をしっかり持ちつつ、動きの悪い商品は、早めの売価変更を行うなどタイムリーな修正が功を奏した。

海外ユニクロ事業は、売上収益5074億円(29.2%増)、営業利益807億円(65.6%増)と、大幅な増収増益を達成した。

グレーターチャイナ、韓国はヒートテック、ダウンといった冬物商品の販売が好調で、大幅な増収増益を達成した。東南アジア・オセアニアも引き続き好調に推移した。夏物商品が好調だったことに加え、トラベル需要を捉えた冬物商品の販売も堅調に推移し、大幅な増収増益となった。

米国は地域別に商品構成を見直し、販売計画の精度を改善した。その結果、コア商品の販売が拡大して、赤字幅が大幅に縮小した。

欧州でも、好調なロシア、フランス、英国を中心に既存店売上高が増収となり、大幅な増益となった。2017年9月に初出店したスペインでは、11月に2店舗目をオープンし、好調なスタートを切っている。

ジーユー事業は、売上収益1058億円(8.3%増)、営業利益91億円(23.3%増)と、増収増益。
防寒衣料などの実需商品が少なかったため、既存店売上高は若干の減収となったが、店舗数の純増により売上収益は増収となった。

一方、コントワー・デ・コトニエ事業に関わる減損損失を77億円、セオリー事業傘下のヘルムートラングブランドに関わる減損損失を10億円計上したため、グローバルブランド事業の売上収益は784億円(11.4%増)、営業利益は56億円の赤字となった。

2018年8月期本決算の連結業績は、上期の業績が大幅に上ブレしたことを反映し、上方修正した。売上収益は2兆1100億円(13.3%増)、営業利益2250億円(27.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1300億円(9.0%増)。2兆円を超える予定である。

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