ウォルマートnews|ウォルマート西友売却で日本市場から撤退?!

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米国のウォルマート(Walmart Inc.)が完全子会社の合同会社西友(東京都北区、上垣内猛社長)を売却して日本市場から撤退すると、日経新聞が報じた。

理由の一つは、日本市場が少子高齢化で成長が見込めないマーケットという判断。もう一つが急成長するアマゾン対策のためのデジタル投資へのシフトだ。ウォルマートは2016年8月に、オンラインショッピング・サイトのJet.comを30億ドルで買収して、創業者マーク・ロアをWalmart eCommerce US社長兼CEOに任命した。中国のネット大手企業JDコムへの投資も行っている。

ウォルマートは日本国内の同業他社や投資ファンドに売却の打診を始めているとも言われ、その売却益は3000億円~5000億円に上る可能性がある。

5月1日には、イギリスの完全子会社のアズダ(Asda Group Limited)と英国小売業2位のセインズベリー(J Sainsbury plc)との合併が報じられたばかりだ。これはイギリスのマーケットをセインズベリーに任せて、実質的にイギリスから撤退することを意味している。合併終了は2019年度後半と予測されているが、イギリス、ブラジルでの事業縮小が進められている。その延長上で考えれば、日本からの撤退もあり得る。

一方で、ウォルマート西友は、ネット通販を強化するために今年1月に楽天と提携して、ネットスーパーを共同で展開すると発表した。これも今、考えると不思議な提携だが、こちらは維持継続して、amazon対策は続けるのだろう。

日経新聞社によれば、ウォルマートの広報担当者は西友売却報道について「噂や推測にはコメントしない」と回答したらしいが、売却の打診をしていることはほぼ事実と考えていいだろう。

【結城義晴の述懐】私はずっと、ウォルマートの日本からの撤退は本国が危うくならねばあり得ないと考えてきたし、そう発言してきた。だから本国が危ないのかもしれない。

米国店舗を訪れる限りウォルマートのポジショニングは揺るがない。しかし、ネットビジネスにおけるamazonの革新性、創造性、柔軟性には、ウォルマートと言えど、ジェット・コムのマーク・ロアと言えど、追い付かない。後塵を拝するのみだ。これは本国での危うさを示している。この撤退が事実とすれば、そして実現するとすれば、ウォルマートがリアル店舗からネットビジネスに軸を置き換えたことを意味するのだろう。

西友の売却益はオンラインビジネスに投資される。そしてその投資のほうが実店舗の西友よりも回収確率が高く、スピードがあることも事実である。

新しい価値観の、次の時代が訪れたのだと実感させられる。

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