5月家計調査統計|消費支出15カ月連続減・衣食住すべて減・食料10カ月減
総務省統計局から、5月の2人以上世帯の家計調査速報が発表された。
2人以上の世帯の消費支出は28万3056円。前年同月比は実質▲0.1%で15カ月連続減少。名目は+0.4%。前月比(季節調整値)は0.7%の増加だった。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。
株価は15年ぶりに2万円を超えるなどと景気のいい話が飛び交っているが、実質消費はいまだ活性化されてはいない。家計調査はそれを教えてくれる。
住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり24万5534円。前年同月比で実質▲0.8%、名目▲0.3%。前月比(季節調整値)は▲1.1%。
※「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。
消費支出の内訳は下記表のとおり。
(総務省統計局・家計調査資料に基づき商人舎にて作成:以下同じ)
増加項目は、家具・家事用品、保健医療、交通・通信、その他の4項目。一方、減少したのは、食料、住居、光熱・水道、被服及び履物、教育、教養娯楽の6項目。衣食住はすべて減少。とくに食料費は10カ月連続だ。
次に、5月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目及び品目を見てみよう。
5月は、消費支出28万3056円のうち、食料の支出額は7万3984円でエンゲル係数は26.1%。4月は支出額7万0979円で23.9%、3月は支出額7万2728円で24.4%だった。
二人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり42万1497円。前年同月比は実質▲1.7%で3カ月連続の減少だった。消費支出は31万5194円で実質2.3%、2カ月ぶりの実質増加。収入が減ったが消費は増加。ゴールデンウイークで出費が嵩んだのかもしれない。
>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表 1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
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