6月スーパーマーケット統計|相場安・低温・アニサキス報道で既存店▲0.6%

日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、新日本スーパーマーケット協会(NSAJ)の3団体の合同調査による「6月スーパーマーケット販売統計調査」が発表された。調査対象企業は194社。

6月の総売上高は8620億2851万円。既存店は前年同月比0.6%減となった。6月は曜日回りに変わりはなかったが、天候要因と青果の相場下落の影響を受け、売上げが伸びず、全体でマイナスとなった。

部門別の売上高、売上構成比、対前年比(店舗調整後)の数値は下記のとおり。

食品合計 7707億6933万円(89.4%)▲0.3%
生鮮3部門合計 2878億3386万円(33.4%)▲1.5%
・青果 1186億1147万円(13.8%)▲2.9%
・水産 717億7292万円( 8.3%)▲4.3%
・畜産 974億4947万円(11.3%)+2.4%
惣菜 8532億9578万円(9.9%)+0.9%
日配 1690億0183万円(19.6%)プラスマイナスゼロ
一般食品2285億3786万円(26.5%)+0.5%

非食品    679億0735万円(7.9%)▲3.0%
その他      233億5232万円(2.7%)▲1.9%

AJSの前田伸司常務理事が消費動向と販売傾向を解説した。

「6月は既存店が2カ月連続で微減となった。生鮮2部門が少し数値を落とした。青果の相場安は継続している。畜産は堅調に推移し、プラスを確保した。惣菜、日配、一般食品についてはかろうじてクリアの状況だった。6月は特徴がないのが特徴と言えるのではないか。しいて言えば、天候要因で数値が動いているという印象。海産部門については、一部アニサキス食中毒報道に関連する影響を受けた。そのため父の日は、精肉は加工品を含めて好調だったが、逆に刺身や生魚は伸びなかった」(前田常務理事)

野菜は相場が低下し、一品単価が下落。サラダ野菜は数量の伸びが見られたが、土物類は伸び悩んだ。カットフルーツは好調だった。水産は生魚の入荷が少なく、相場高が続くなか、アニサキス報道を受け不調となった。そのため、焼き魚や炙り魚を拡販する動きも見られた。
畜産では、父の日に合わせてステーキや焼肉用牛肉が好調だった。豚肉は冷しゃぶ用が好調だったが、気温が低かった地域では伸び悩んだ。

惣菜はやや好調。ただしアニサキスの影響で寿司は不調だった。

日配は気温が低かった地域では、飲料や涼味商材を中心に伸び悩んだが、パン類や牛乳は好調だった。昨年特需のあった機能性ヨーグルトや梅干しは反動で売上げ低下も見られる。メディアで取り上げられた甘酒や豆乳は引き続き好調だった。

一般食品は、相場高の米類は好調を続けている。ビールは前月駆け込み需要からの反動減もあったが、単価上昇により落ち込みは少なかった。

非食品は、殺虫剤や制汗剤など季節商材の動きが悪かった。タバコも売上げ低迷が続き、マイナス12%と不調に終わった。

食品、非食品とも先月に続いて昨対マイナスとなった。相場安と天候が主な要因だが、他業態との価格競争は変わらず続き、体力勝負の様相を呈してきた。

一線を画す独自の取り組みが急務と言える。

検索キーワード:スーパーマーケット 販売統計調査 6月

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