コンビニnews|4月既存店7-11が5.1%増・ファミマ9.1%増・ローソン4.2%増
コンビニ大手3社の4月国内実績は、既存店がセブン-イレブンは前年同月比105.1%、ファミリーマートが109.1%、ローソンが104.2%だった。昨年4月は第1回の緊急事態宣言が全国に発出された。その反動もあって、3社ともに前年を大きくクリアした。
4月は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が急速に増加し、4月5日に大阪府・兵庫県、4月12日からは東京都23区および6都市において、まん延防止等重点措置が適用された。そして4月25日には、東京都、京都府、大阪府、兵庫県において緊急事態宣言が発令された。天候に左右されやすい小売業だが、全国的に平年に比べ気温が高く、天候不順も少なく、天候には恵まれた。
セブン-イレブンの既存店客数は107.4%、客単価が97.9%で、売上高は105.1%。全店売上高は106.9%。
ソフトドリンクや米飯、調理パンを中心に販売が伸長した。まとめ買いニーズは継続しているものの、昨年は第1回目の「緊急事態宣言」下にあり、より身近な店舗でのまとめ買いの傾向が顕著であったことから、客単価は前年を下回った。気温の上昇に伴い、そば・うどん・中華麺については冷たい麺類が伸長した。米飯では新たに展開している「カップ寿司」シリーズの販売が好調。デリカテッセン(おかずサラダ)は、たんぱく質の摂取ニーズが高まるなか、蒸し鶏や豚しゃぶなどを具材にした満足感のある量目のおかずサラダの販売が依然として高い。健康感を感じられる商品の販売が継続して好調だ。
ファミリーマートの既存店は客数110.2%、客単価99.0%で売上高は109.1%。全店売上高も110.8%と好調だった。国内のプロパー店舗は1万5720店、エリアフランチャイジー店は921店。
都心部やオフィス・繁華街で客数が前年を超えるなど、売上げ・客数は回復傾向にある。また、3月から開始した40周年企画「40のいいこと!?」の施策である「700円くじ」や、大型割引キャンペーン「ファミマがセール!?」が、売上げと客数全体の既存比の押し上げに大きく貢献した。対象カテゴリーであるチューハイが好調に推移し、前年を超える実績となった。中食売上げも、おむすび100円セールの効果もあって、堅調に回復している。日配・生鮮品や惣菜も引き続き好調だ。
ローソンの国内ローソン事業(ローソンとナチュラルローソン)の既存店は、客数105.0%、客単価99.3%で、売上高(チケット・ギフトカード等除く)は104.2%。ローソングループ国内総店舗数1万4585店。そのうち、ナチュラルローソンは141店、ローソンストア100は675店。
ローソンでは生鮮品・冷凍食品・日配食品・常温和洋菓子・酒類を、日常生活をサポートする商品として定着させることを目指して売場づくりを強化している。その結果、生鮮品や日配食品は前年を大きく上回った。
Wolt Japanが運営するデリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」の取り扱いを、東京都内のナチュラルローソン店舗13店舗で4月28日から開始した。ローソンのデリバリーサービスは、「Uber Eats」「foodpanda」と合わせて合計3社となり、導入店舗数は28都道府県の1569店舗になった。