コンビニnews|10月既存店はセブン8.0%増・ファミマ5.1%増・ローソン5.7%増
コンビニ大手3社の10月度の成績が揃った。既存店は、セブン-イレブンが108.0%、ファミリーマートが105.1%、ローソンが105.7%だった。10 月度は、全国を対象とした旅行支援策によって人流が回復したことで来店機会が増えた。
セブン-イレブンの既存店の客数は100.9%、客単価が107.0%。全店売上高は前年比107.2%。全国で開催したフェア「秋の味覚だより」に加え、各地区で展開した地域に根ざしたフェア商品の販売が好調だった。客単価については、ワンストップショッピングニーズに対応した品揃えを継続展開したことが功を奏した。
愛知県政150周年を記念したオリジナル商品
「秋の味覚だより」の「さつまいもおこわおむすび」「まいたけおむすび」や、イタリアンの銘店アルポルトが監修した「アルポルト監修 きのこクリームのオムライス」の販売が米飯分類全体を押し上げた。冷凍食品ではセブン‐イレブン限定商品の「カプリチョーザ監修 トマトとニンニク」「セブンプレミアム たこ焼き」、また「セブンプレミアム ミートソース」「セブンプレミアム 特製牛皿」といったセブン-イレブンのオリジナルフレッシュフードを製造するメーカーの差別化商品が好調に推移している。気温が比較的低めで推移したことを受け、中華まんの販売も好調だった。
ファミリーマート既存店の客数は102.3%、客単価は102.7%。既存店日商は、14カ月連続で前年を超えただけでなく、当月は初めてコロナ前の2019年度の同月を上回る実績となった。全店売上高は106.1%と高い伸びを示した。10月末の店舗数は1万5615店で21店の純減。
プライベートブランド「ファミマル」の1周年記念セールや、人気アニメとのコラボキャンペーンの施策が来店動機につながった。SDGsの取り組みである「ファミマフードドライブ」の実施店は1900店舗を達成している。
メディアでも話題となった「パイの実みたいなデニッシュ」や、発酵バターとチョコを使用した「チョコバタぱん」シリーズの新商品がパン全体の売上げに貢献して大きく前年を上回る実績となった。カウンターフーズでは、「ブレンドコーヒー」のリニューアルによって、カウンターコーヒー全体が好調に推移した。また気温の低下に合わせて実施した、中華まんのセール施策やファミチキ1個購入で50円引きのクーポンがもらえる企画などが奏功し、カテゴリー全体で、売上げが前年を大きく上回っている。
ローソンの既存店は客数が100.1%、客単価が105.6%。全店売上高は105.7%。10月末店舗数は1万4633店。うち、ナチュラルローソンは132店、ローソンストア100は665店。
米飯は、定番商品の品揃え強化に取り組んでいるおにぎりや長鮮度チルド弁当の販売が好調だった。カウンターファストフードは、チキン各種(Lチキ・パリチキ・たんチキ)や「からあげクン」の新商品が売上げを牽引した。店内調理サービス「まちかど厨房」は、定番商品の品揃え強化や厨房惣菜、アプリクーポンなどの施策が奏功して好調に推移した。冷凍食品は、リニューアルした「花椒薫る!麻婆豆腐丼」などの冷凍弁当や、麺類の販売が好調だった。「無印良品」の化粧品の売れ行きが好調で、無印商品の導入店舗を拡大している。今後は良品計画と共同でのPB商品開発やサービスの開発なども視野に入れる。