7月百貨店売上速報|4社とも減収/大丸松坂屋98.0%・高島屋96.2%

主要百貨店4社が7月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比94.6%、大丸松坂屋百貨店は98.0%、阪急阪神百貨店は91.2%、高島屋は96.2%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で94.6%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは92.7%、三越日本橋本店は101.1%、三越銀座店は92.4%、伊勢丹立川店は98.0%、伊勢丹浦和店は96.7%。首都圏5店で既存店94.8%となった。

識別顧客を中心に引き続き高付加価値商品への関心が見られ、ラグジュアリーブランドを中心に25年秋物アイテムも好調だった。また気温が上昇したことで、カットソー、ブラウス、パンツや化粧品のUV、美白アイテムなどのニーズが高かった。このほか、独自イベントを開催することで新規顧客の来店を促進した。

免税売上げは、前年7月が月別の歴代4位と高水準の月だったこともあり、海外顧客実績は引き続き前年を下回っているが、月末に向けて改善傾向にある。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比99.4%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも98.0%だった。

7月度の売上高は、外商売上が好調に推移し、美術、時計などが前年実績を上回ったものの、クリアランスセールの売上が縮小したことや訪日外国人売上が前年より減少したことなどから、前年実績を下回った。

店舗別では、免税売上が好調な梅田店のほか、名古屋店が改装効果などにより対前年プラスとなり、15店舗中5店舗が前年を上回った。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、化粧品を中心とした消耗品が好調だったが、ラグジュアリーブランドなどを含む一般品の売上が前年を下回るなど客単価の低下で対前年比69.9%(客数同3.1%減、客単価同27.8%減)となった。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)の売上高は前年同月比91.2%、阪急本店が86.6%、阪神梅田本店が107.5%だった。

単月では、免税売上高が中旬以降やや改善の兆しが見られたものの、月間としては高い前年実績の反動が大きく、前年に対して約4割減と3月以降の苦戦が依然継続している。それに伴い7月も、阪神梅田本店を除く都心店の売上高は前年を下回った。一方、全店食品の売上は7月も安定的に推移し、郊外店の売上高合計は前年実績を上回った。

阪神梅田本店は、改装で導入したファッションブランドや大型専門店が順調に推移し、ファッショントライフスタルカテゴリーの売上高は前年の約2割増、店舗全体としても前年売上高に対し約1割増と好調が継続した。5月にリモデルした川西阪急スクエアも売上高前年対比は約1割増と好調だった。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比96.2%、国内百貨店子会社3社を加えると96.3%だった。

7月度の店舗別売上高は、玉川店104.9%、EC店107.5%、高崎店101.3%と3店舗が前年実績を上回った。

商品別売上高(同社分類)は宝飾品、食食堂が前年実績を上回った。

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