イオンnews|イオンリテール既存店4.7%増/トップバリュ値下げ効果で伸長
イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)は主な連結各社の10月度の前期比売上高を発表した。
10月は月度後半から気温が下がり、衣料品の季節商品が好調に推移した。イオンモールでは、ハロウィンに合わせて今年初めて、みんなで叩いて盛り上がる「ピニャータクラッシュパーティ」を開催するなどの企画を展開し、イベント性を高めることで来店促進を図った。一方、各種商品の値上げにより家計負担が増すなか、トップバリュでは10月1日から生活必需品の食料品や日用品の一部を値下げしたことで対象商品の販売が伸長した。さらに、取引先との協業で、配送形態の見直しや工場稼働率の向上によるコスト削減を進めた。10月20日から26日までの期間限定で、菓子、飲料、加工食品、日用品などナショナルブランド(NB)商品の値下げを実施した。

総合小売事業のイオンリテールは、気温の低下に伴い秋冬物衣料品や医薬品、鍋関連等の販売が伸びた。既存店売上高は8カ月連続で前年を上回っている。食品分野では、イタリアから直輸入したワインやオリジナルスイーツ・惣菜など、過去最多となる約720品目の商品を取り揃えた「イタリアンフェア」が集客・購買につながった。直輸入商品だけでなく、メニュー提案をした水産の素材関連や、デリカのピザ等が大きくし伸長し、既存店の食品売上高は38カ月連続で前年実績を上回った。
部門別では、グロサリー、デイリー、畜産、水産、食品専門店「カフェランテ」が好調だった。また、秋の外出需要に対応した化粧品や調剤の販売が伸び、ヘルス&ビューティケア部門は、8カ月連続で前年の既存店売上高を上回った。イオンリテールの「イオンスタイル大日」は売場環境を刷新した新たなグラムビューティーク売場の実験検証を開始している。
イオンリテールは既存店が104.7%、全店では105.5%(いずれも前期比、以下同)。
イオン北海道は既存店101.3%、全店107.9%。
イオン九州は既存店103.0%、全店102.5%。
フジは既存店101.1%、全店101.5%。
スーパーマーケット事業は既存店売上高が2カ月連続で前年実績を上回った。日用品や食品などの価格戦略強化に取り組み、旬の食材を活かしたレシピの提案を通じた購買喚起などが功を奏した。
マックスバリュ東海は、下半期の重点施策である生鮮・デリカの再強化とお買得価格の実現を具現化した「マックスバリュ豊橋橋良店」の大型改装を実施した。光洋は、「手軽に♪おいしく!」をテーマに「発酵フェス」を開催し、糀や麹を使ったレシピの提案やiAEONアプリを通じたクーポン発行による関連商品の購買促進を図った。
マックスバリュ東海(株)は既存店102.4%、全店103.1%。
ミニストップ(株)は既存店92.7%、全店90.5%。
(株)キャンドゥは既存店101.5%、全店104.1%。
(株)コックスは既存店97.3%、全店97.9%。
(株)ジーフットは既存店108.5%、全店103.9%と好調。
