ウエルシアnews|キリングループと「ボトル to ボトル」の実証実験を開始

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ウエルシアホールディングス(株)(東京都千代田区、松本忠久社長)は、キリンホールディングス(株)(東京都中野区、磯崎功典社長)とキリンビバレッジ(株)(東京都中野区、吉村透留社長)と協力し、「ボトル to ボトル」のリサイクルモデルの確立に向け、使用済みペットボトル容器回収の実証実験を6月から埼玉県内のウエルシア約190店舖で順次実施する。

この実証実験は、ウエルシアが店頭に設置した回収ボックスで使用済みペットボトルを回収し、分別する。それをキリンビバレッジがリサイクラーに供給したうえで再原料化して再生PET樹脂を製造し、その再生PET樹脂を使用した容器に入れた飲料を製造する。キリンビバレッジはこの一連のリサイクル工程を管理する。

ウエルシアの店頭に設置した回収ボックスで集められたペットボトルは、協力会社である(株)アラインのオンラインシステム上で、店舗ごとの回収量とリサイクラーへの搬入量をリアルタイムで可視化される。一旦ウエルシアの物流拠点へ集められ、リサイクラーの遠東石塚グリーンペット(株)へ搬入される。その後、再生PET原料を製造する工場で粉砕・洗浄などの工程を経て、ペットボトルの原料として再原料化される。

埼玉県内のウエルシア約190店舗での実証実験の結果検証を経て、同じエリア内のドラッグチェーン業界に対象を拡げ、将来的には他の小売業界も含め、業界を問わず活動の規模を拡大させていく計画だ。

日本では、使用済みペットボトルは回収された後、用途を指定せずに売却されることが多いため、ペットボトルからペットボトルへ再生される(ボトル to ボトル)割合は低く、多くが食品トレーや衣類など他の PET製品に再生されている。このようなペットボトル以外の PET製品は、その後繰り返して再生することは難しい。また、回収される廃ペットボトルの一部にはゴミなどの異物が混在していることも「ボトル to ボトル」を阻害する要因ともなっており、リサイクルに適した廃ペットボトルを安定的に確保する際の課題となっている。

今回、キリングループとウエルシアはプラスチックが循環し続ける社会を目指し、回収した使用済みペットボトルの用途を、確実にペットボトルへの再生に活用するリサイクルモデルを確立することで、「ボトル to ボトル」に向けた社会インフラの拡充を目指す。

市町村による資源物収集は週一回程度の頻度であることが多く、使用済みペットボトルを収集日まで家庭内で保管するには、スペースや美観の点で課題がある。その点で、毎日営業しているウエルシア店頭での回収は、消費者にとってもメリットがある。

また、「ボトル to ボトル」を実現し、プラスチックを循環し続けるためには、再生PET樹脂のコストを低く抑える必要がある。ウエルシアは、店舗から物流センターまでの収集には商品配荷の帰り便トラックを活用して効率化する。

ウエルシアはプラスチック資源循環社会を進めるため、2020年9月から栃木県内の店舗店頭でペットボトルの店頭回収の実証実験をスタートさせ、2021年6月から本格的に栃木県内56店舗で、2022年2月から茨城県内 113店舗で、「ボトル to ボトル」の取り組みを実施してきた。

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