H2Onews|百貨店事業好調で売上高9219億円2.3%増・経常利益11.7%増
エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、鈴木篤社長)が2018年3月期の連結業績を発表した。
売上高は9218億7100万円(前年同期比2.3%増)、営業利益227億6500万円(1.0%増)、経常利益242億7200万円(11.7%増)、当期純利益146億3600万円(2.4%増)。増収増益と好調に推移した。
営業利益率2.5%、経常利益率2.6%。
同社は2017年10月1日付けで、そごう神戸店および西武高槻店に関する事業を継承したため、セグメントを「百貨店事業」「食品事業」「不動産事業」「その他事業」の4区分から「神戸・高槻事業」を追加した5区分に変更している。
「百貨店事業」は、売上高4462億2500万円(4.3%増)、営業利益180億2000万円(12.7%増)。
阪急うめだ本店は、改装によりファッション感度の高い売場づくりを継続的に行ったことで認知度が高まり、広域からの集客も確保した。また秋冬商材の動きも良く、高額品も好調に推移した。さらにインバウンド需要も好調で、免税売上高は過去最高を記録した。その結果、阪急メンズ大阪を含めた阪急本店の売上高は、2403億3000万円(9.0%増)と大きく伸長した。
阪神梅田本店は、立て替え工事で売場面積が縮小するなか、新規顧客獲得のためのプロモーション強化が功を奏した。結果、売上高555億2200万円で0.6%減と減少率を最小限に留めた。
支店では、開業以来の大規模改修を行った博多阪急や西宮阪急が好調で、閉店した堺北花田阪急の売上げをカバーして前年並みとなった。
「食品事業」は売上高3865億5200万円(5.6%減)、営業利益11億0400万円(72.2%減)と減収減益で、苦戦した。
イズミヤは、耐震に伴う建て替え工事を含めた店舗再編計画を進めている。リニューアルを終えた2店舗がオープンし、再編は順調に進んでいる。また、5店舗で食に特化した改装を行い、こちらも好調に推移した。さらに阪急オアシスでは3店舗を新規出店したこともあり、全店ベースでは2.3%増となった。
しかし、食品事業全体では、イズミヤの店舗閉鎖に伴う営業店舗数の減少や、阪急オアシスの新店オープンに伴う経費がかさみ厳しい状況だ。さらにイズミヤを、不動産のエイチ・ツー・オー・アセットマネジメントと小売業のイズミヤに分社化した影響もあり、減収減益となった。
「不動産事業」は、売上高103億6700万円(4.0%増)、営業利益49億8500万円(1.1%減)。
「その他事業」は、売上高553億4600万円(2.2%増)、営業利益30億9800円(8.2%増)。
「神戸・高槻事業」は、233億7900万円、営業利益6億0300万円。