フジnews|第3Q売上高2327億円0.5%増も商品値下げ&販促強化で減益

(株)フジ(愛媛県松山市、山口普社長)が2020年2月期の第3四半期決算を発表した。営業収益2326億7500万円(前年同期比0.5%増)、営業利益44億3100万円 (6.1%減)、経常利益56億0800万円 (6.2%減)、四半期純利益36億3800万円 (15.4%増) の増収減益だ。

営業利益の減少は、競争力強化の一環として商品価格の値下げを行ったことや、消費税率引き上げに伴う対策としてポイント付与による販売促進を強化したことにより、荒利益率が低下した。

営業利益率は1.9%、経常利益率は2.4%。

小売事業の営業収益は2275億6200万円 (0.4%増)、営業利益は34億9200万円 (7.8%減) だった。

中核のスーパーマーケット事業では生鮮食品部門の差別化に注力しており、その一環としてプロセスセンターの整備・拡張を進めている。四国地区向けの生鮮物流の効率化と品質向上を目的に、「フジ四国生鮮センター」を4月に移転・拡張した。そのほかにも、精肉部門で2拠点目となるプロセスセンターを3月に、鮮魚部門のプロセスセンターを7月に新設した。

また、健康ニーズに対応した「減塩」「低カロリー」「作らない化」へのニーズに対応した「簡便」「即食」「時短」、美容効果が期待できる商品などの付加価値商品の展開を拡大した。

注力する移動スーパー「おまかせくん」は、3月に愛媛県喜多郡内子町で営業を開始し、10月に広島県東広島市、11月に愛媛県西予市、12月に愛媛県北宇和郡鬼北町を拠点として新たにサービスを開始した。現在、合計13店舗を拠点に、22台66ルートで稼働する。

食品製造・加工販売業では、単身世帯や共働き世帯の増加などを背景に「作らない化」が進んでいることから、「手軽さ」「時短」をコンセプトとした商品の開発を行い、ブランドの確立を図っている。また、生産能力の拡大と効率化を目指し、11月に惣菜工場の増改築を行い、同時に自社廃棄物を活用したバイオマス発電施設も建設し、稼働を開始した。

青果卸売業では、来年秋に完成予定の本社流通センターのスクラップ・アンド・ビルドに着手した。コールドチェーンの確立による鮮度の向上とプロセスセンター機能の併設によるトータルオペレーションの効率化を図ることで、今後の競争力強化と収益性の改善を目指す。

第3四半期に、フジ竹原店(広島県竹原市)、フジグラン大洲(愛媛県大洲市)、フジグラン川之江(愛媛県四国中央市)の改装を実施した。さらに多様化する決済手段に対応し、お客の利便性を高めるため、11月からフジ、スーパーABC、ピュアークック全店において、業務資本提携したイオンが展開する電子マネー「WAON」での店頭決済および現金チャージのサービスを開始した。

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