ワークマンnews|年商923億円37.8%増・経常利益40.1%の大幅増収増益
(株)ワークマン(群馬県伊勢崎市、小濱英之社長)は2020年3月期の本決算を発表した。
営業総収入は923億0700万円(37.8%増)で、営業利益191億7000万円(41.7%増)、経常利益206億6600万円(40.1%増)、純利益133億6900万円(36.3%増)の増収増益だ。
営業利益率20.8%、経常利益率22.4%と極めて高い。
商品に関しては、主力3ブランドの「FieldCore」「Find-Out」「AEGIS」など、高機能低価格をさらに追求したPBが幅広い層に支持を得た。また、法人向け低価格ワーキングウエア「G-NEXTシリーズ」の強化を進めて、競合他社との差別化を一段と加速させた。これによってPB商品は1426アイテムとなり、チェーン全店売上高構成比は51.4%で前年同期比で7.3ポイント上昇した。
販売に関しては、マスコミやインフルエンサーを活用したメディア戦略が功を奏し、ブランド認知の向上を図ることができた。また、アンバサダー・マーケティングを始動し、オムニチャネルの Click&Collect型の新通販サイトを立ち上げた。一つの店舗が「プロ」・「一般ユーザー」の双方に「ダブルの価値」をもつことを店舗内外の演出で表現する「W’sConceptStore」を開店し、新たな客層の拡大と売上げ向上に取り組んだ。
店舗展開に関しては、ワークマンプラスの店舗としてロードサイド30店舗、インショップ6店舗を新規出店した。
スクラップ&ビルドを6店舗、ワークマンプラスへの改装転換を121店舗で実施した。一方で、賃貸借契約満了で5店舗を閉店した。
3月31日時点の営業店舗数は、フランチャイズ店舗が前期末より100店舗増えて834店舗、直営店は69店舗減って34店舗となった。46都道府県下に合計868店舗を展開している。このうちワークマンプラスは175店舗。
新型コロナウイルス感染が蔓延するなか、同社のPB商品の生産拠点が中国、ASEAN諸国に集中しているため、商品の入荷遅延リスクが潜在化している。
また、緊急事態宣言が解除されても、外出自粛に伴う消費マインドの低下なども懸念される。
現時点では業績に与える不確定要素が多いことから、適正かつ合理的な算出が困難であるため、2021年3月期の業績予想については公表を見送る。今後、業績予想が可能になり次第、速やかに公表する。