ファーストリテイリングnews|’20年8月期/売上収益2兆円も大幅な減収減益

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)の2020年8月期の連結決算は、売上収益が2兆0088億4600万円 (前期比12.3%減)、営業利益が1493億4700万円 (42.0%減)、税引前利益が1528億6800万円(39.4%減)、親会社に帰属する当期利益903億5700万円(44.4%減)となった。

下期に新型コロナウイルス感染症拡大によって各国・各エリアで数カ月間におよぶ店舗の臨時休業を行ったことや、外出自粛によって客数が減少し、大幅な減収減益となった。

新型コロナウイルス感染拡大によって業績が悪化したことで、店舗などの減損損失を通期で230億円計上した。売上総利益率は前期比で0.3ポイント低下し、売上高販管費率は2.8ポイント上昇した。

設備投資は827億円、前期比で24億円減少した。その内訳は、国内ユニクロ事業178億円、海外ユニクロ事業235億円、ジーユー事業85億円、グローバルブランド事業24億円、システム他304億円となっている。

有明プロジェクトに関わるITシステム、倉庫投資、国内ユニクロ事業のグローバル旗艦店、大型店への投資が増加した一方で、海外ユニクロ事業を中心に出店数が減少したことにより、全体で若干減少する結果となった。

国内ユニクロ事業の売上収益は8068億円(7.6%減)、営業利益は1046億円(2.2%増)と、減収増益。通期の既存店売上高(eコマースを含む)は、6.8%減だった。

上期は暖冬の影響で防寒衣料の販売に苦戦し、前年同期比4.6%減となった。下期は新型コロナウイルス感染症の影響で、3月下旬から5月上旬にかけて最大で311店舗が臨時休業したことや外出自粛要請による客数減で、前年同期比9.6%減となった。

ただ、店舗の営業を再開した第4四半期3カ月間の既存店売上高は、前年同期比20.2%増と大幅な増収に転じた。これは、夏物コア商品、在宅需要にマッチした商品、エアリズムマスクの販売が好調だったことによるものだ。

eコマース売上高は1076億円(29.3%増)、売上構成比は前年の9.5%から13.3%へと上昇している。

海外ユニクロ事業の売上収益は8439億円(17.7%減)、営業利益は502億円(63.8%減)と、大幅な減収減益だ。これは、主に新型コロナウイルス感染症の影響を受けた下期に大幅な減収減益になったこと、韓国、米国を中心に海外ユニクロ事業で減損損失を通期で158億円計上したことによる。

eコマース事業は、各国・各エリアで順調に拡大し、約2割増収となった。

地域別では、グレーターチャイナは売上収益が4559億円(9.3%減)、営業利益が656億円(26.3%減)と、減収減益となった。しかしながら、3月以降は想定を上回るペースで回復した。韓国は、日韓関係悪化の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の影響によって既存店売上高は大幅な減収となり、赤字決算となった。アジア・オセアニア地区(東南アジア・オーストラリア・インド)は、売上収益約1500億円(約13%減)、営業利益約40%減。上期は2桁の増収増益と好調だったが、下期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けたためだ。フィリピン、インドネシアは新型コロナウイルス感染症の影響がとくに大きく、売上げ回復に時間がかかっている。

北米は、3月中旬から6月末までほとんどの店舗で臨時休業した。6月以降も社会情勢の変化や感染再拡大の影響で大幅な減収となり、赤字幅は大幅に拡大した。欧州も、多くの店舗が臨時休業したことに加え、観光客が大幅に減少するなど、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、減収、若干の赤字となった。

ジーユー事業の売上収益は2460億円(3.1%増)、営業利益は218億円(22.5%減)と、増収減益だ。国内ジーユー事業は、上期はマストレンドを捉えたニットや薄手のアウターの販売が好調で、既存店売上高(eコマースを除く)は増収となったが、下期に新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことで、通期では前期比5.2%減収となっている。

第4四半期の3カ月間は、売上収益が順調に回復し、既存店売上高は前年同期比2.2%の増収となった。

通期のeコマース売上高は、人気商品の欠品率の改善や情報発信の強化によって前期比約6割増収と好調に推移した。

とくに、マストレンドを捉えた商品や在宅需要にマッチした商品の販売が好調だった。通期のeコマース売上高は、人気商品の欠品率の改善や情報発信の強化により、前期比約6割増収と好調に推移した。

通期の売上総利益率は、前年のハードルが高かったことに加え、春夏商品の在庫消化を進めたことで、前期比0.7ポイント低下した。通期の売上高販管費率は1.8ポイント上昇したが、これは下期に売上収益が減少したことによるものだ。

グローバルブランド事業の売上収益は1096億円(26.9%減)、営業損失は127億円(前期は36億円の黒字)と赤字決算だった。これは主に、欧米で新型コロナウイルス感染症の影響がとくに大きかったことから、コントワー・デ・コトニエ事業、プリンセス タム・タム事業、J Brand事業の赤字が継続したことと、セオリー事業が赤字に転じたことによる。

次期2021年8月期は、売上収益2兆2000億円(9.5%増)、営業利益2450億円(64.0%増)、税引前利益2450億円(60.3%増)、親会社に帰属する当期利益1650億円(82.6%増)を見込む。

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