ファストリnews|第1Q売上収益7163億円・営業利益2.0%減

(株)ファーストリテイリング(山口県山口市、柳井正会長兼社長)の2023年8月期第1四半期の連結業績は、売上収益が7163億円(前年同期比14.2%増)、営業利益は1170億円(2.0%減)と、増収減益だった。

これは主に、中国大陸のユニクロ事業が新型コロナウイルス感染症による行動規制の影響を受け、大幅な減益となったため。一方で、グレーターチャイナや国内のユニクロ事業を除くすべての国で大幅な増収増益となった。ジーユー事業も大幅な増収増益と、再び成長拡大の基調となっている。

また、金融収益・費用は、主に債券の運用額を増やしたことで受取利息が増加したことに加え、外貨建金融資産などの換算による為替差益を計上したことにより、ネットで97億円のプラスを計上した。

この結果、税引前四半期利益は1268億円(5.5%減)、四半期利益は850億円(9.1%減)となった。

売上収益に対する営業利益率は16.3%。

国内ユニクロ事業は、売上収益が2409億円(前年同期比6.4%増)、営業利益は394億円(5.6%減)。既存店売上高は同4.7%の増収だった。9月、10月の気温が例年よりも低く推移したことで、秋冬商品の販売が好調だったことに加え、トレンドを捉えたタックワイドパンツなどの商品の販売も好調だった。売上総利益率は、急激な円安による調達コストの増加により原価率が上昇したことで、同1.1ポイント低下した。売上高販管費比率は、パート・アルバイトの時給アップに伴う人件費の増加や、戦略的に広告宣伝費を増やしたことで、同0.8ポイント上昇した。

海外ユニクロ事業は大幅な増収、減益だった。売上収益が3578億円(前年同期比19.4%増)、営業利益は572億円(4.4%減)。減益となった要因は、中国大陸が新型コロナウイルス感染症に伴う行動規制の影響を受け、大幅な減益となったことに加え、ロシアが営業を停止していることで赤字となったことによる。一方で、その他アジア・オセアニア地区、北米、欧州(ロシアを除く)では、計画を上回る大幅な増収増益と好調で、過去最高の業績を達成した。

ジーユー事業は大幅な増収増益となった。売上収益は793億円(前年同期比13.6%増)、営業利益は106億円(19.3%増)。品番数を絞り込み、マストレンド商品の数量を十分にもって商売を行ったことで好調な販売となった。また、物流が正常化し、売れ筋商品の追加生産に機動的に対応できたことや、10月に気温が低下したことも追い風となった。とくに、ヘビーウェイトスウェットや、ワイドパンツ、ヒートパデッドアウターなどの販売が好調だった。

グローバルブランド事業の売上収益は376億円(前年同期比22.4%増)、営業利益は7億円(72.1%減)と、増収減益となった。セオリー事業は、大幅な増収となったものの、減益となった。これは、米国事業が値引き販売の強化により収益性が低下し、減益となったことに加え、グレーターチャイナを中心とするアジア事業が新型コロナウイルス感染症の影響を受け、減益となったため。プラステ事業は、軽めの羽織物やスティックパンツの販売が好調で、若干の増収増益となった。コントワー・デ・コトニエ事業は、欧州で10月以降の気温が高かったことや、インフレによる購買意欲の低下により減収、営業利益の赤字幅は若干拡大した。

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