アルビスnews|第3Q営業収益717億円3.7%増・経常18.6%減の増収減益
アルビス(株)(富山県射水市、池田和男社長)が2023年3月期第3四半期の決算を発表した。営業収益は717億4300万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は17億2200万円(18.0%減)、経常利益は20億9400万円(18.6%減)、四半期純利益は13億9100万円(18.1%減)となった。
前期新店3店舗と当期新店2店舗による売上増加、利益面では、高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善等により売上総利益率が改善(前年同期比0.7%増)したものの、電気料・各種資材の価格高騰により減益となった。
営業利益率は2.4%(3.1%)、経常利益率が3.0%(3.8%)。( )は前年同期数値。
アルビスでは、2022年3月にスタートさせた「第三次中期経営計画(第55期~第57期)」の下、「地域一番のお客様満足の実現」を中期経営方針に掲げ、「お客様の多様なニーズへの対応」「従業員が挑戦できる環境の実現」「業務基盤の活用による生産性の向上」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点課題とし、各施策に取り組んでいる。
「お客様の多様なニーズへの対応」では、ニーズの高い旬の生鮮品や健康志向・簡便即食商品等の販売強化とともに、購入頻度の高い日配品の一部品目の価格を据え置き、PB商品や当社の名物商品など付加価値の高い商品を拡充することによる売上総利益率の改善。また、来店受取型ネットスーパーは、10月に「笠舞店(石川県金沢市)」を加え、現在5店舗で展開。「笠舞店(石川県金沢市)」では購入商品を指定場所へ配送する「アルビスらくらく当日宅配サービス」を開始した。
また、10月より新たな顧客接点づくりのために「LINEミニアプリ」を導入、デジタル媒体による発信力の強化と広告の効率化を図り、アルビスPontaカードIDとの連携によるOne to Oneマーケティングの取り組みを開始した。
「従業員が挑戦できる環境の実現」の取り組みでは、新入社員から経営幹部候補までの各階層に応じた教育プログラムに加え、店長が最新の店舗運営を習得するオンサイトプログラムを導入。また、地域社会を見守る認知症サポーター、熱中症対策アドバイザーの資格取得を推進している。
「業務基盤の活用による生産性の向上」については、店舗業務における有効な改善施策を各店で共有・展開することで、さらなる生産性向上を図っている。また、プロセスセンターでは、継続的に製造工程を見直し原価率の改善に努めており、物流面では、運行管理システムの導入により配送状況の見える化を実現し、積載効率の改善により運行数を減少させるなど、コスト削減に努めている。
「事業を通じた地域社会の課題解決」では、「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージに掲げ、地域・行政と連携し、地域社会の課題解決に取り組んでいる。「リレーフードドライブ」活動では、12月より「パスコ店(富山県射水市)」で富山県では初となる店舗常設型の無人フードドライブボックスを設置、「黒部店(富山県黒部市)」においては他業種と協業しての開催、「七尾店(石川県七尾市)」では和倉小学校の生徒とともに開催した。
「移動スーパー」は、今期中に4台増え17台での運行となっている。
SDGs目標達成へ向けた環境保全活動としては「albis Green Action」と総称した取り組みを行っている。従来からのトレー・ペットボトル回収などのリサイクル事業に加え、1月にはレジ袋をバイオマス50%使用に変更するなど、サステナブルな生活提案や環境負荷軽減を進めている。
また、「美濃加茂店(岐阜県美濃加茂市)」では太陽光パネルを設置するなどCO2削減を推進している。期中は11月に改装オープンした「羽根店(富山県富山市)」では、簡便即食商品および高品質商品を拡充した特色のある売場づくりを行っている。
なお、2023年夏には、愛知県名古屋市において中部エリア3店舗目となる新規出店(北区金田店)を予定している。