アルビスnews|第3Q営業収益741億円0.3%増・経常利益21億円9.1%減
アルビス(株)(富山県射水市、池田和男社長)の2025年3月期の第3四半期決算は営業収益740億6900万円(前年同期比0.3%増)、営業利益16億4000万円(10.8%減)、経常利益20億6000万円(9.1%減)、四半期純利益13億1300万円(10.4%減)。
営業利益率2.2%(2.5%)、経常利益率2.8%(3.1%)。( )は前年数値。
高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善により売上総利益率が改善(前年同期比0.7%増)したものの、賃金増など人的資本への積極的な投資の影響などにより増収減益となった。
アルビスでは今期から、3年間の第四次中期経営計画を進めている。計画では「私のお店と言ってもらえるアルビスファンを増やす」を経営方針とし、「お客さまを笑顔にする商品の提供」「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」「働きがい、やりがいを感じられる職場環境の実現」「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点課題としている。
「お客さまを笑顔にする商品の提供」については、多様化する顧客ニーズに応えるため、健康志向・簡便即食商品を拡充するとともに、名物商品などの高付加価値商品による差別化を図る一方で、節約志向に応えるPB商品の拡大や食卓応援企画などを継続している。
また、2024年8月から65歳以上の顧客を対象とした新会員制度「アルビスプラム友の会」として、毎週木曜日に買物金額の10%を割り引くサービスをスタートして、会員数は12月末で約8万人になった。
「お客さまが楽しく快適に買い物できる店づくり」では、店舗運営の標準化により顧客満足度の向上を図るとともに、最新MDを基調とした店舗改装を順次実行し、訴求力の高い販促施策を展開している。
2024年7月に「高木店」「森田店」(福井県福井市)、8月に「小松幸町店」(石川県小松市)を改装、10月には「呉羽東店」(富山県富山市)を全面改装し、「婦中速星店」(富山県富山市)を建替えオープンした。
新店は、2025年3月に岐阜県本巣郡に中京エリア4店舗目「北方店」を予定している。
「持続的な成長に向けた業務基盤の強化」は、店舗運営の標準化や電子棚札(ESL)の導入等により店舗生産性の向上を図るとともに、プロセスセンターでは継続的な原価改善と品質向上に取り組んでいる。
また、今後の100店舗体制に向けた供給網構築への取り組みとして、10月より石川県金沢市に新たに物流センターを稼働させた。
「事業を通じた地域社会の課題解決」では、富山県内の若手農家コミュニティ等と連携したプロジェクト「TSUNAGRI(ツナグリ)」を開始し、地産地消や食を通じた地域とのつながりの機会創出に取り組んでいる。また、買い物支援と地域の見守りに取り組む「移動スーパー」は、2024年12月末現在24台で運行している。