ライフコーポレーション、USMHともに第1四半期決算は増収増益

ライフコーポレーションの2017年2月期第1四半期決算は、二ケタの増収増益となって、絶好調だ。売上高は1614億7700万円で前年同期比4.9%増、営業利益は39億6600万円で15.3%増、経常利益は39億7600万円1.43%増、そして当期利益は25億3500万円で8.7%増となった。

2015年4月に全額出資子会社のライフフィナンシャルサービスを設立した。そしてクレジットカード・金融事業を開始。これによって、お客の利便性向上や決済手段の多様化を実現させて、収益機会の拡大に取り組んだ。具体的には、ライフのポイントカードと一体化した自社電子マネー「LaCuCa」による決済サービスを開始した。

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LaCuCaカードのデザイン(イメージ。同社ホームページより)

さらに新規店舗として、3月に阿波座駅前店(大阪府)、4月に西小岩店(東京都)、川端東一条店(京都府)、5月に堺筋本町店(大阪府)の4店を出店した。既存店舗についても住吉店、篠崎店の2店舗を改装した。一方で不採算店の閉鎖など経営資源の再分配を図り、業務提携・事業統合の動きも活発化している。

この新規店舗と既存店舗の改装が営業実績に寄与したことに加え、売上拡大・客数増加に向けた販売促進の各種施策が奏功して、売上高は増収となった。

経費面では、採用強化に伴う人件費、退職給付費用などの増加があった。それにもかかわらず、新規店舗・既存店舗の収益増加に加え、経費削減諸施策等の効果もあって、二ケタ増益となった。

通期では、売上高6600億円、営業利益127億円、経常利益127億円、当期利益75億円の見通しだ。

一方、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディング(以下USMH)の2017年2月期第1四半期決算も増収増益だ。売上高1694億5600万円で前年同期比3.9%増、営業利益36億3900万円で3.2%増、経常利益37億6400万円で7.4%増、そして当期利益25億1300万円で52.1%増。ライフのように二ケタ増収増益とはいかないが、立派な成績だ。

USMHはマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の統合企業である。そこで統合シナジーによって、「新たな価値創造」を基本の考え方とする中期経営方針を策定。4つの施策に取り組んだ。すなわち①新たな商品価値の創造、②新たなサービスの創造、③次世代を担う人財の育成、④経営効率の改善。

その具現化に向けてプロジェクト・チームを組成し、推進した。

3月に3社共同販促企画として、設立1周年を記念した「U.S.M.Holdings1周年感謝祭」を実施した。

マルエツが5店、カスミが4店、グループ合計で9店を新設。同時に、経営資源の効率化を図るため、マルエツが1店、マックスバリュ関東が1店、グループ合計で2店を閉店した。グループの期末店舗数は、中国江蘇省の2店を含めて503店となった。

通期は、売上高6960億円、営業利益143億円、経常利益144億円、当期利益58億円の見通し。

日本のスーパーマーケット産業の第1位USMHと第2位ライフコーポレーション。どちらも増収増益で、5月のゴールデンウィーク明けまでの好調は維持された。正念場はその後の、夏の商戦である。

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