スズケンニュース|年商2兆1269億円の減収減益/医療関連サービスは増収

(株)スズケン(本社・名古屋市、宮田浩美代表取締役社長)は、2017年3月期の決算を発表した。スズケングループは、医療用医薬品、試薬、医療用機器、医療材料、食品などの販売、ならびに医療用機器の開発製造を行っている。

2017年連結会計業績は、売上高2兆1269億9300万円(前期比4.5%減)、営業利益187億1200万円(48.6%減)、経常利益277億6400万円(39.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が213億0800万円(26.4%減)となった。減収減益である。

事業別に見てみると、
医薬品卸売事業は、売上高2兆307億700万円(4.6%減)、営業利益139億3500万円(49.7%減)。おもにC型肝炎治療剤の販売減少により減収となった。

医薬品製造事業は、売上高639億9400万円(2.7%減)、営業利益27億6200万円(43.3%減)。糖尿病関連商品を中心に販売促進につとめたものの、2016年4月の薬価改定の影響などにより減収、研究開発費の増加などにより減益となった。

保険薬局事業は、売上高977億8600万円(5.2%減)、営業利益15億2300万円(57.7%減)。M&Aや新規出店を進めたものの、調剤報酬改定および薬価改定の影響により減収となった。

医療関連サービス等事業は、売上高440億1000万円(14.6%増)、営業利益3億7200万円(前期は9600万円の営業損失)となった。主に、メーカー支援サービス事業の受託が増加したことや、介護事業において利用者が増加したことが増収要因だ。

今期は米国のアメリソースバーゲンおよびAT&Tとの協業による、スペシャリティ医薬品流通機能の強化に努めた。また、資本業務提携を締結した協業パートナーであるEPSホールディングス(株)とその子会社であるEPS益新(株)との既存事業の機能を強化し、韓国の(株)ポクサンナイスとは資本業務提携によるグローバル事業の強化などを図ってきた。

また、医薬品の高品質かつ効率的な物流を目指すため、業界初となる併設型複合センターを、2016年10月28日に竣工し、2017年4月5日より稼働した。これは卸物流を担う「西神物流センター」、メーカー物流を担う「六甲物流センター」、さらに輸配送ターミナルを同じ建物内に併設したものだ。

これらの取り組みを強化し、2018年度の連結業績は、売上高2兆1000億円(1.3%減)、営業利益103億円(45.0%減)、経常利益190億円(31.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は121億円(43.2%減)を見込む。しかしやはり計画そのものも減収減益ではある。

検索ワード:スズケン グループ 減収減益  併設型複合センター

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