ジョイフル本田news|17年6月期は売上高減・経常利益10%減・経常率5.2%
(株)ジョイフル本田(茨城県土浦市、矢口幸夫社長)は、2017年6月期の本決算を発表した。
売上高は、1549億3400万円と前年度比2.4%の減収だった。ガソリンの販売量が競争激化で落ち込んだこと、また決算棚卸日を変更して営業日数が前年度より4日間少なかったことなどが影響した。
売上総利益は、各商品部門において販売政策の見直しや売上構成の改善をし、410億4100万円(1.2%増)となった。売上総利益率は2.6%。
販売費及び一般管理費は、382億5600万円(2.1%増)。水道光熱費は減少したが、人件費の増加、Tポイントサービス等の販売促進費の増加、既存店舗の土地取得による登録免許税の発生等がアップの要因になり、営業利益は73億9500万円(▲4.0%)と減益だった。
経常利益は、自己株式の取得にかかる支払手数料など営業外費用の発生等により、80億2100万円(▲10.3%)と大きく減った。
ただし営業利益率は4.8%、経常利益率は5.2%と、水準を確保している。
主力のホームセンター事業は、売上高1531億5000万円と2.5%の減収。車検・整備・タイヤ部門、ペット部門の売上高が増加したが、ガソリン・灯油部門は大幅な減収となった。このほか、生活雑貨部門やアート・クラフト部門、住宅インテリア部門、エクステリア部門、ガーデンライフ部門などの売上高も減少した。
このほかに同社は、スポーツクラブの運営等も行っている。今期はスクール会費収入が増加し、売上高は、17億8400万円(同比2.7%増)。
「住まいに関する分野」
(a) 住宅資材・DIYは、売上高203億6600万円(▲0.3%)で微減。
家庭用金物・家具金物が前期を上回る実績となり、高単価乾電池や防犯対策商材の拡販も堅調に推移した。一方、暖冬の影響で防寒用品の販売が落ち込んだ。工具全体の販売も不振だった。
(b) 住宅インテリアは、売上高203億6600万円(▲0.3%)でこちらも微減。
夏場の低気温により、扇風機、エアコンなどの販売が落ち込んだ。新築・買替え需要の減少でカーテンやカーテンレールも前期を下回る実績となった。また、LEDシーリングライトも需要が低下し、不振だった。
(c) ガーデンライフは、売上高86億0100万円(▲3.3%)。
加工品や農産物の直売は堅調に推移したが、天候不順の影響で客数が減少し、低調な結果となった。鉢花、観葉植物、洋蘭、果樹苗木、生垣材などの販売も不振だった。
(d) アグリライフの売上高は、86億8500万円(▲0.1%)。
除草用品、芝刈、剪定草刈機などが堅調に推移した一方で、無機肥料や除雪用品・除雪機は前年を下回った。
(e) エクステリアは、売上高54億6000万円(▲3.9%)と減少。
建築確認申請を自社対応にした結果、ガレージや耐積雪カーポートの受注が堅調に推移した。しかし、外構工事は高額物件が増加し、工事の長期化で売上げが次期に持ち越された。
(f) リフォームは、売上高120億8900万円(0%)。
外構商品・工事や台所・トイレ用品は堅調に推移したが、太陽光発電関連や建具サッシ関連商品が不振となった。
「生活」に関する分野
(a) 生活雑貨は、売上高553億7400万円(▲2.5%)。
米全般の売上げは伸びたが、酒や飲料水、野菜ジュース、健康飲料などは不振が続き、売上げが低迷した。グロサリーが生活雑貨の部門に入っている。
(b) ガソリン・灯油は、売上高134億8400万円(▲10.1%)と減少。
灯油は販売量が減少したが、原油価格の上昇で単価が上がり、売上増。ガソリンは、近隣競合店との価格競争が激しく販売量が減少した。
(c) ペットは、売上高89億2300万円(3.8%増)。
犬猫生体は販売頭数が順調に向上し、売上げを大きく伸ばした。首輪や手入れ用品のほか、猫フードやおやつも好調だった。
(d) アート・クラフト、ホームセンター周辺部門は、売上高96億2800万円(▲11.2%)。
一般文具や筆記用品が販売不振となったほか、ジグソーパズルや絵画の販売が伸び悩み、売上げを押し下げた。季節商品も低調だった。
(e) 車検・整備、タイヤ部門は、売上高12億8600万円(297.8%増)で大きく増加。
(株)ジョイフル車検・タイヤセンターを連結子会社化したことで、店舗数が2店舗から6店舗に増加し、売上高に寄与した。また、降雪による特需でタイヤの販売が大きく伸びたほか、車検整備も堅調に推移した。
ペット部門と車検・整備、タイヤ部門だけが増収だったが、他の部門は前年割れ。厳しい決算となった。
2018年6月期は、主力事業のホームセンター事業において新規事業を積極的に展開するとともに、既存店舗への設備等投資、Tポイントサービスによる顧客データの活用などで、売上高1538億円(前年度比0.7%減)、営業利益79億7000万円(7.8%増)、経常利益85億4000万円(6.5%増)、純利益55億9000万円(8.8%減)を見込む。
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