セブン&アイnews|サラヤと環境配慮型PB開発/洗たく洗剤・消毒スプレー等
(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)はプライベートブランド(PB)「セブンプレミアムライフスタイル」から、サラヤ(株)(大阪市東住吉区、更家悠介社長)との共同開発商品として、「ヤシノミ洗たく洗剤」「ヤシノミ柔軟剤」「薬用泡ハンドソープ」「手指消毒スプレー」を発売する。「人と地球にやさしい」をコンセプトにしている、サラヤの “無香料・無着色の台所用洗剤「ヤシノミ洗剤」のランドリーシリーズをPB化したもの。いずれの商品も本体と詰替用の2アイテムを揃える。
共同開発商品は11月16日(月)から順次(手指消毒スプレーは12月14日〈月〉から順次)、全国のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマルなどセブン&アイグループ約 2万1600店(2020年10月末現在)で販売する。
共同開発商品の背景や取り組みについて、セブン&アイ・ホールディングスのグループ商品戦略本部長の石橋誠一郎常務執行役員と、サラヤの更家悠介社長、コミュニケーション本部長の代島裕世取締役が記者会見した。
セブン&アイグループPBのセブンプレミアムは2007年5月に飲料や菓子などの食品49アイテムからスタートし、11月には住居関連商品10品目が加わった。そして2010年にはクオリティブランドの「セブンプレミアムゴールド」、2011年に「セブンプレミアムライフスタイルブランド」、2012年には環境配慮型の衣料品の販売を始めるなど、セブン&アイグループのPBとして、さまざまな商品をラインナップしてきた。
石橋本部長は「東日本大震災後は生活者の価値が変わった」と振り返る。セブンプレミアムは2019年度に1兆4500億円を売り上げ、過去10年では累計10兆円を売り上げるブランドに成長している。「規模ではなく、1単品当たりの支持が大事。現在1品当たり3.5億円だが、2020年度は4億円を目指している」。ただし住居関連商品は発売10年を機に、売上げは下がってきた。生活者の価値が変わるなか、「洗剤は象徴的な商品なのにマーケットに対応できていなかった」(石橋本部長)。
マーケットのここ数年の変化のなかで顕著なのが、環境をめぐる世界の動きだ。「持続可能な商品とは何かを考えさせられる機会となった」(石橋本部長)。温暖化森林破壊、海洋汚染、フードロス、直近では新型コロナのパンデミック。地球環境や社会問題に配慮した商品やサービスを積極的に消費するエシカル消費に注目が集まっている。
こうした動きをとらえ、セブン&アイでは2019年5月に環境宣言2050「Green Challenge 2050」を発表。この宣言に則り、PBの開発も環境課題に向きあって商品開発をする必要があると考え、「創業時からビジネスを通じて社会問題の解決に取り組むサラヤが環境とSDGsに対する姿勢が同じことから、共同企画することになった」という。