8月スーパーマーケット統計｜既存店売上高1％増/猛暑で夏物商材伸長
8月スーパーマーケット販売統計調査が発表された。この調査は、日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、そして9月1日に新日本スーパーマーケット協会が名称を変更した全国スーパーマーケット協会（NSAJ）の3団体の調査統計だ。調査対象企業は全国の270社。
JSAの江口法生専務理事が8月の概況と9月の台風・北海道地震の被害状況を語った。
8月の既存店売上高は、9186億5304万円で1.0％増。総売上高は9432億5827万円で2.1％増。ともに前年を上回った。
８月は台風が多く発生したことで、地域によっては降水量が多かった。さらに、土曜日と祭日が重なるというマイナス要因もあった。しかし、記録的な猛暑が夏需商品を押し上げた。
季節商品のサラダ材料や涼味商材、飲料、アイスは製造が間に合わないほど状態となった。また、熱中症対策で、塩分補給用のタブレットや梅干しの売上げが伸長した。
猛暑とは関係ないが、テレビ放映の影響で鯖缶が売れたとの報告もあった。
一方で、猛暑によって売上げが減少した商品もあった。暑すぎて屋外でバーベキューを楽しむ人が減ったため、バーベキューセット商品などは低迷した。
既存店では、食品が1.5％増。水産は1.8％減、畜産も1.0％減と生鮮2品が苦戦した。野菜の高騰で青果は6.7％と大きく伸びたが、生鮮3部門では1.9％増にとどまった。惣菜、日配、一般食品は前年をクリアした。一方で非食品は3.5%減収した。
食品合計は8542億4928万円（90.6％）+1.5％
生鮮3部門合計 3151億1531万円（33.4％）+1.9％
・青果 1361億6267万円（14.4％） +6.7％
・水産 775億1448万円（ 8.2％） ▲1.8％
・畜産 1014億3816万円（10.8％）▲1.0％
惣菜 1033億8959万円（11.0％） +2.3％
日配 1842億4014万円（19.5％） +2.0％
一般食品 2515億0425万円（26.7％） +0.2％
非食品 648億6269万円（ 6.9％） ▲3.5％
その他 241億4676万円（ 2.6％） ▲2.4％
また9月の関西への台風と、北海道の地震の影響については、3団体が加盟各社へアンケート調査を実施している。人的被害はなかったものの、関西では、強風によって「屋根が飛んだ」「看板が落ちた」などの被害が出た。また高潮の影響で浸水被害も発生した。停電によって営業が再開できない店舗が多く、駐車場で販売したり、商品を無料で配った店舗もあった。北海道でも停電による被害が大きかった。