8月家計調査統計|消費支出2.8%増も食料1.5%減/魚介11%大幅減
8月の「家計調査報告」速報が総務省統計局から発表された。総務省では2018年1月から、調査用紙「家計簿」の記載様式を全面的に改正している。その調査方法の変更の影響を調整した推計値だ。
2人以上の世帯の消費支出は29万2481円。前年同月比実質は2.8%増で、2カ月連続で前年を上回った。
8月の消費支出で増加したのは、「住居」「家具・家事用品」「被服及び履物」「保健医療」「交通・通信」「教育」の6項目。とくに「教育」は、補習教育や授業料などに費用がかかり、前年より25%増加した。また、「交通・通信」も15.1%と大きく消費量が増えた。自動車関係費や通信などが増加項目。夏休みシーズンで旅費が増えたと思われる。
一方、減少したのは、「食料」「光熱・水道」「教養娯楽」。「食料」の減少項目は、魚介類、野菜、海藻となっている。
8月の食料費で、前年同月より消費金額が増えたのは、飲料5508円(+3.3%)、調理食品1万0933円(+2.0%)、菓子類7922円(+1.2%)、穀類6336円(+0.7%)、外食1万6861円(+0.1%)。
スーパーマーケットやコンビニの業態別統計でも、猛暑で飲料の売上げが伸びたと報告された。店舗によっては、供給が間に合わないほどだった。
一方、消費金額が減少したのは、魚介類5693円(▲11.2%)、野菜・海藻8877円(▲4.8%)、酒類3653円(▲4.6%)、乳卵類3852円(▲3.1%)、肉類7414円(▲2.7%)、果物4029円(▲1.5%)、油脂・調味料3462円(▲0.7%)。
魚介類の消費が11.2%減少と大幅ダウン。肉類も減少はしているものの2.7%。金額を見ると、肉に比べて魚は1721円も消費金額が少ない。
2人以上の勤労者世帯の実収入は1世帯当たり51万0437円。前年同月比▲0.6%で2カ月連続の実質減少。しかし、消費支出は31万9939円で4.5%増と4カ月ぶりに増加した。
>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表 1世帯当たり1カ月間の収入と支出 -二人以上の世帯
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
*出典 家計調査結果(総務省統計局)