4月外食産業統計|売上高1.7%増/客数(0.6%減)を客単価(2.2%増)がカバー
4月の外食産業市場動向調査の結果が、一般社団法人日本フードサービス協会から報告された。
業態別に全店を調査している。4月の調査対象企業数は197社で前月から1社増えた。しかし、店舗数は35店舗減少して3万5763店舗だ。その中でファストフードは1万9461店舗で全体の54%を占める。
4月は売上高1.7%増で、32カ月連続で前年を上回った。しかし客数は0.6%減。東日本で気温が低かったこと、またGW10連休の前半に当たる4月末の4日間が天候に恵まれなかったことが客数に影響を及ぼした。それでも売上高が増収だったのは、季節メニューの投入やメニュー価格の改定で客単価が2.2ポイント上昇したことによる。
業態別の伸び率では、ファストフード2.7%、喫茶1.9%、ファミリーレストラン0.7%と増収。喫茶はGW中、ビジネス街で時間を短縮する店舗もあり、客数がわずかに前年を下回ったが、客単価がそれをカバーした。パブ・ビアホールは横ばい。一方で、ディナーレストラン0.1%減、居酒屋0.6%減と2業態は前年に届かなかった。
ファストフードは洋風、和風、麺類、持ち帰り米飯/回転寿司すべてが伸長した。ファミリーレストランは中華と焼肉は売上げを伸ばしたが、洋風と和風は客数減少で前年割れだった。
小売業と外食業、ともに「客数減、客単価増」のトレンドだが、客数増の企業や店があれば、どちらにしても優良な「何か」があるはずだ。