9月百貨店統計|前年反動増と駆け込み需要旺盛で153億円23%伸長
日本百貨店協会の「百貨店売上高概況」によれば、9月の売上高は消費税率引き上げを目前にした駆け込み需要が盛り上がり、5153億円で前年同月比23.1%と非常に高い伸びを示した。調査対象店舗は78社212店舗。
また、2018年は21号と24号の2度の台風上陸、北海道胆振東部地震による休業・営業短縮があった。その反動増や各店で実施した改装効果もあって、美術、宝飾・貴金属、高級時計、ラグジュアリーブランドといった高額商材が好調で、業績を牽引した。
95.1%を占める国内市場が24.4%増と二桁の伸びを見せた。シェア4.9%のインバウンドも2.7%増と2カ月ぶりにプラスに転じている。
主要10都市の百貨店は24.5%という高い伸びを示している。神戸32.9%、札幌32.5%、大阪32.0%、名古屋29.8%、京都26.6%、仙台23.1%、東京20.7%、横浜20.4%、福岡15.9%、広島14.2%といずれも二桁増だ。
10都市を除く8地区全体も19.9%増と二桁の伸びを示した。四国26.8%、関東21.3%、中国19.4%、近畿18.6%、九州18.3%、中部16.1%、東北14.8%、北海道14.3%。
商品別では主要5品目で前年を越える結果となった。とくに美術・宝飾・貴金属の高額品は102.9%増、化粧品34.1%増を含む雑貨は51.2%増となった。身の回り品32.6%増、家具46.3%増、家電82.8%増を含む家庭用品は30.7%増。主力の衣料品はコート等の重衣料や呉服などに動きが見られ19.2%増となった。
食料品は生鮮食品が2.3%減と依然苦戦しているが、軽減税率の適用外となるワインなど酒類や食品催事が好調で、トータルでは1.5%増で前年をクリアした。
>全国百貨店売上高概況2019年9月