2019年商業動態統計|460兆円・2.4%減/卸売業3.5%減・小売業0.1%増明暗
経済産業省が2019年12月度の商業動態統計速報を発表した結果、2019年度通年の統計が速報ではあるが出揃った。
この統計は昭和28年(1953年)から始められ、工業統計と並んで国家の基幹統計である。小売業・卸売業を含めて「商業」と称し、それらが営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とする。
2019年通年の商業販売額は460兆0690億円、前年比2.4%の減少となった。卸売業は315兆270億円、前年比3.5%減、小売業は145兆420億円、前年比0.1%の増加となって、明暗が分かれた。
業態別に見ると、2019年の百貨店・スーパー販売額は19兆3902億円、前年比1.1%の減少となった。百貨店は6兆2921億円、2.3%の減少、スーパーは13兆981億円、0.5%の減少となった。
2019年通年のコンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は、12兆1841億円、前年比1.7%の増加となった。様々な問題が噴出した1年だったが、何とかプラスで終了した。
一方、2019年のドラッグストア販売額は6兆7183億円、前年比5.6%の増加となった。依然好調を維持している業態である。
家電大型専門店の2019年通年販売額は4兆5363億円、前年比3.3%の増加、ホームセンター販売額は3兆2707億円、前年比0.4%の減少となって、明暗を分けた。ただし、10月の消費増税後は、どちらも暗雲が立ち込めている。