10月SC統計|既存SC売上高2.4%減/ Go Toトラベル&「鬼滅の刃」集客に貢献

一般社団法人日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が10月のショッピングセンター(SC)販売統計を発表した。

既存SC売上高は前年同月比2.4%減少だ。前年は消費税増税による買い控えと大型台風などにより8.3%減だった。その反動もあって、前年同月比では小幅なマイナスだった。

10月から東京都が加わった「Go Toトラベル」により消費者の移動が増えたことに加え、映画『鬼滅の刃』の大ヒットに伴う集客増もあり、キーテナントは回復の傾向がみられた。

また昨年より気温が低めに推移したこともあり、秋冬衣料に動きがみられた。一方、飲食は厳しい状況が続いているものの、シネマの好調による集客効果や「Go Toイート」の施策などの後押しがあり、ランチタイムでは回復の傾向がみられた。

テナントは前年同月比3.5%減、キーテナントは2.3%増。キーテナントは前年に高額品を扱う百貨店を中心に10.8%減と大幅なマイナスだった反動が影響し増収となった。

立地別・構成別(表1)を見ると、中心地域・大都市は総合で前年同月比2.4%減と前月の21.6%減から大幅に回復した。中心地域(総合)は前年同月比10.6%減で前月の30.4%減から19.8ポイント増となった。周辺地域(総合)は前年同月比1.6%増となり、前月の17.1%減から18.7ポイント増と中心地域と同程度の回復となった。

立地別・地域別(表2)を見ると、「Go Toトラベル」の効果で観光客が増えたこともあり、北海道以外の地域では前年同月比プラスもしくは1桁台のマイナスに留まった。北海道は、10月下旬から札幌市を中心に新型コロナウイルス感染者数が急増した影響もあり、前年同月比で10.2%減となった。

都市規模別・地域別では、「その他の地域」で9地域のうち北海道、東北、北陸を除く6地域が前年を上回った。一方、「大都市」は13都市のうち、前年を上回ったのは神戸市のみとなった。また、札幌市、東京区部、名古屋市、大阪市、福岡市の5つの都市は引き続き2桁台のマイナスとなり、新型コロナウイルス感染者数再拡大の影響がみられる。前月との比較では、「大都市」「その他の地域」ともにすべての都市・地域で大幅に改善した。

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧