4月家計調査統計|消費支出13.0%増で2カ月連続でプラス/実収入2.8%増加

総務省統計局が4月の「家計調査」を報告した。家計調査は家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査し、景気動向の把握、生活保護基準の検討、消費者物価指数の品目選定およびウエイト作成などの基礎資料として利用されている。ただし全国約9000世帯を対象としている調査であることを念頭においておきたい。

4月の2人以上の消費支出は30万1043円で、物価変動の影響を除いた「実質」では前年同月比13.0%増だった。また、2人以上の勤労者世帯の1世帯当たり実収入は、54万3063円と前年同月比2.8%(実質)増加した。

費目別消費支出(2人以上世帯・実質)では、在宅勤務などによる巣ごもり需要でカジュアルな洋服(シャツ・セーター類)などの「被服及び履物」が84.8%と2カ月連続で増加した。また、4月は3月に引き続き新年度の準備などで、授業料、教科書、学習参考教材の「教育」が15.5%増加した。さらに、転居を伴う異動で「住居」が15.3%、鉄道通学定期代の購入で「交通・通信」は20.1%増加した。

表 2021年4月の消費行動に大きな影響が見られた主な品目など(新型コロナウイルス感染症などの影響がない2019年との比較)>

消費行動に大きな影響が見られた品目の2021年4月実質増減率は、新型コロナウイルス感染症の影響があった2020年ではなく、2019年との比較となっている。

食料品では、巣ごもり消費で需要が伸長した冷凍調理食品が35.9%増、カクテル・チューハイなどの酒類が43.7%増加した。一方、緊急事態宣言発出によって飲食店の時短営業で、飲酒代が80.9%減、食事代は32.4%減だった。

マスクやガーゼなどの保健用消耗品は57.6%増、除菌スプレーなどの家事用消耗品は14.6%増の一方、口紅が58.3%減、ファンデーションが33.0%減となっている。

 

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