10月外食統計|緊急事態宣言等解除で前年比99.5%/FF105.4%

一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、赤塚保正会長)が10月の外食産業市場動向調査を発表した。調査企業数は前月より1社減って225社、店舗数は325店増えて3万6679店。ファストフードは前月から120店減って、2万1302店舗と全体の58%を占める。

10月は、全国的に「緊急事態宣言」および「まん延防止措置」が解除され、下旬には首都圏1都3県や大阪府の時短営業要請が解除された。好調が続くFF洋風の牽引で全体売上げはほぼ前年並みの99.5%、コロナ禍前の2019年比では93.9%にまで回復したが、パブ・居酒屋業態は酒類提供が再開されてもなお苦戦が続いた。

ファストフード業態の売上げは105.4%(19年比、107.5%、以下同)。「洋風」は、テイクアウト、デリバリーの需要が堅調で、売上げ111.8%(122.2%)。「和風」は、営業時間短縮や店舗数減少などから、売上げ98.1%(99.6%)に踏みとどまった。

ファミリーレストラン業態は、緊急事態宣言などの解除後も地域によっては時短営業や酒類提供自粛の要請が続いたことから、全体売上げは93.5%(84.1%)。また、ランチタイムの客足は戻ってきたものの、ディナータイムでは依然ふるわず「洋風」は、92.9%(78.5%)、「和風」は88.7%(79.3%)。「中華」はテイクアウト・デリバリーが貢献し99.9%(98.6%)。「焼き肉」も96.7%(100.4%)と回復傾向となった。

パブ・居酒屋業態は、酒類提供が再開されてもなお苦戦が続いた。売上げの主力を占める酒類の販売は激減し、パブ・居酒屋業態全体の売上げは69.2%(46.5%)、「パブ・ビアホール」の売上げは77.2%(41.7%)、「居酒屋」は64.9%(50.3%)。

ディナーレストラン業態は、個人客の戻りは見られるものの、大人数宴会や法人需要はまだ戻ってきていない。個人需要は郊外店舗を中心に客足が戻りつつあり、売上げは89.9%(74.0%)。

喫茶業態は、繁華街立地やターミナル駅の店舗では客の戻りがあったが、オフィス街は人が
戻らず、売上げは96.5%(76.9%)。

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