8月SC統計|既存SC売上高12.2%増/盛夏商材が高稼働で2桁伸長

(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が8月の「SC販売統計調査」を発表した。既存SC売上高は前年同月比伸長率プラス12.2%だった。調査サンプル数は、506SC。

8月は新型コロナウイルス5類移行後の初めての夏休みとなり、外出機運が高まり、地域イベントやインバウンド客の増加により来館数が増加した。しかし、2019年と比較すると総合でマイナス6.2%となり、コロナ禍前は下回った。

立地別にみると、中心地域は総合でプラス18.9%、周辺地域はプラス9.4%だった。

中心地域・大都市は総合でプラス24.2%。国内外の旅行客や館周辺でのイベント開催による来館で、大幅に伸びた。ターミナル駅周辺のSCや地下街がとくに好調だった。

中心地域・中都市は総合でプラス10.3%。館周辺で地域イベントなどがあったSCがとくに好調だった。

周辺地域は総合でプラス9.4%。レジャー需要にも対応する広域商圏の大型SCが好調だった。一方、テナントが退店し、伸び悩んだSCもみられた。

地域別に見ると、北海道は、総合でプラス15.2%となり、九州・沖縄に次いで2番目の伸長率だった。中心地域のSCでは8月としては過去最高売上げを達成したSCもみられた。2019年比では総合でプラス3.5%と、地域別では唯一コロナ禍前を上回った。

関東は総合でプラス12.7%、近畿はプラス10.7%と、どちらも2桁伸長となった。

九州・沖縄は総合でプラス16.2%で最も伸長率が高かった。とくに福岡市は大都市のなかではプラス26.3%と最も高く、インバウンド客や館周辺でのコンサート、野外イベント開催などによる来館数増加が売上げに寄与した。

業種別にみると、「ファッション」は盛夏商材が高稼働し、セール品の消化が進んだ。「医薬・化粧品」はインバウンド客のまとめ買いがみられ、紫外線対策商品も好調だった。「その他物販」は、帰省手土産として食料品や雑貨が好調だった。「飲食」は大都市・中都市を中心に、旅行客やお盆の帰省客など家族連れが目立ち、好調だった。

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