8月百貨店統計|売上高3897億円11.8%増・客数13.3%増/18カ月連続プラス

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2023年8月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は70社181店で、前月から増減なし。

8月の売上高は3897億3447万円で既存店前年同月比11.8%増、客数は入店客数13.3%増と、共に18カ月連続でプラスとなった。コロナ前の2019年比では4.2%減となったが、回復基調は続いている。

この増加の要因には、増勢が続く高付加価値商材や、外出機会の増加、猛暑による盛夏アイテムの活況などがある。また、円安効果を背景に高伸するインバウンドも売上げを押し上げた。夏休みのファミリー催事や、趣味性の高いイベント、食品催事も奏功した。

顧客別では、インバウンドが244.4%増(17カ月連続/シェア8.2%)、売上高317億円と、比較可能な調査開始(2014年10月)以来、過去4番目に高かった。コロナ前の実績も大きく超えており、2019年比では前月より12.7ポイントアップの24.1%増となった。

国内市場は5.5%増(18カ月連続/シェア91.8%)、2019年比では6.1%減となった。

地区別では、全地区で前年実績をクリアした。インバウンドと高額品が好調な都市(10都市/23カ月連続)は14.2%増、地方(10都市以外の7地区/2カ月連続)は4.7%増と、共に前月より3ポイント以上伸長した。なお、地方においてもインバウンド売上げは徐々に増加している。

商品別では、主要5品目全てで前年実績を上回った。衣料品は13.1%増、身のまわり品は20.8%増。とくに、ラグジュアリーブランドを中心に身のまわり品が大きく伸び、コロナ前の2019年比では19.6%増となった。

主力の衣料品は、猛暑で盛夏商材が動いた。化粧品は国内外で好調で、食料品は帰省や旅行の手土産需要から菓子が伸長した。集まる機会が増えたことから、レストランやビアガーデンも好調で、食堂喫茶は約3割増(29.7%増)となった。

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