7月百貨店統計｜売上高5012億円5.5％増と好調続く/19年比4.0％増

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2024年7月の「全国百貨店売上高概況」を発表した。調査対象は、71社177店。

7月の売上高は5011億7700万円(前年同月比5.5％増)、入店客数は(2.3％増)で、ともに29か月連続のプラスとなった。コロナ前の2019年比でも売上高4.0％増と、好調を維持している。

7月は土曜・日曜が各１日少なく、クリアランスの前倒し、猛暑や荒天による主要顧客層の外出自粛などマイナス要因も一部に見られた。が、増勢が続くインバウンドと高付加価値商品が牽引したほか、夏物衣料や服飾雑貨を中心に盛夏商材が好調だった。

クリアランスでは実需品へのニーズが高く、プロパー品が健闘した。各社が企画した夏休みのファミリーイベントやアニメ展、物産展などの食品催事や外国展などの各種施策も売上げと集客に寄与した。中元商戦は自家需要も好評で、堅調に推移している。

地区別では、インバウンド需要と好調な高額消費がけん引し、仙台と広島以外の8都市で前年実績をクリアした。とくに札幌、福岡、大阪の3地区では二桁増だった。福岡は前年の豪雨による時短営業の反動もプラス要素となった。

商品別では主要5品目のうち、4品目で前年実績をクリアした。身のまわり品や雑貨は二桁増となった。その他の品目は、婦人服・洋品、化粧品が29か月連続で、美術・宝飾・貴金属が
42か月連続でプラスとなった。一方で、紳士服・洋品が6か月ぶりに、菓子・惣菜が2か月
ぶりにマイナスとなった。