5月の百貨店売上高前年比マイナス4.2%も消費増税の痛手から回復
注目の5月の百貨店売上高。
4618億4834万円と2カ月連続のマイナス。
対前年同月比ではマイナス4.2%。
消費増税後の消費を占う意味合いが、百貨店の5月版買実績にはあった。
結果は、マイナス基調が続くものの、4月の12.0%減に比べてその減少幅が少なくなった。
日本百貨店協会が今日、発表した84社・241店舗の全国の百貨店の数値だ。
各社が積極的な新商品投入とプロモーションを仕掛けたこと。
さらに、全国的に天候に恵まれたことが、増税後の高級消費回復を促した。
ということは、低額品の消費も回復したと見てよい。
地区別では、増床・改装の進んだ大阪エリアが前年並み。
ほかのエリアでも2カ月連続マイナスながら、4月の2ケタの下げ幅を示す地区はない。
つまり全国的にマイナス幅が縮小したということだ。
具体的には、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡の10大都市で、売上動向が3.7%のマイナス。
それ以外のエリアはマイナス5.4%となった。
主要5品目(衣料品、身の回り品、雑貨、家庭用品、食品)は、2カ月連続で全品目がマイナス。
4月は駆け込み需要の反動で食料品以外の4品目が二桁のマイナスとなっていた。
しかし5月は雑貨を除く4品目が一桁マイナスに回復。
商品を見ても菓子が2カ月ぶりにプラスに転じるなど、すべての品目で先月の伸びを上回った。
・衣料品 1648億4355万円(昨年対比マイナス3.9%)
・身の回り品 623億5047万円(マイナス2.9%)
・雑貨 646億8743万円(マイナス11.3%)
・家庭用品 219億6375万円(マイナス9.9%)
・食料品 1177億3659万円(マイナス0.7%)
・食堂・喫茶 144億3552万円(マイナス3.4%)
・サービス 56億9869万円(プラス3.1%)
・その他 101億3252万円(マイナス0.4%)
一方、訪日外国人売上高は引き続き好調。
中華圏(中国・台湾)、アセアンを中心に売上高は過去最高の44億円を記録してプラス29.5%。
客数はこれも46.5%と大幅増加。
特に大都市圏の百貨店売上げを押し上げた。
百貨店の回復は、高額商品が少しずつ回復してきていることを示す。
消費税増税の回復は6月という声が多かった。
それを示す百貨店の5月の数値だった。
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