1月の全国百貨店売上高は前年比97.2%、10カ月連続マイナス

平成27年1月の全国百貨店売上高概況が、日本百貨店協会より2月19日に発表された。
新しい年の始まりはどうだったか。

 

1月の売上高は5423億8943万円、前年同月比マイナス2.8%。
が10カ月連続のマイナスとなり、厳しい滑り出しだった。

アベノミクスで景気が良くなっているかに見えるが、それは金融経済の話で、実体経済はそれに伴っていない。

百貨店協会が分析する、その原因は
上  旬-正月休暇の1日減。
       日本海側を中心としたの大雪など。
中旬以降-気温が高く降水量が多かったこと。
     前年の消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動

 

地区別では、
東京はプラス0.7% (3カ月連続プラス)
大阪はブラス2.2% (7カ月連続プラス)。
東京・大阪がプラスを確保したが、大都市圏全体では1.3%減。
しかし、地方都市はもっと悪い。天候不順などの影響を強く受けマイナス5.5%。

商品別では、
衣料品がマイナス5.8%。不安定な天候が影響した。
家庭用品もマイナス9.0%と昨年の反動減が見られた
食料品はマイナス1.1%。これは10カ月連続。
身の回り品もマイナス1.1%

 

しかし、化粧品はプラス7.1%(7カ月連続プラス)
美術・宝飾・貴金属もプラス4.7%(2カ月連続プラス)
これらが貢献して雑貨はプラス3.9%(3カ月連続プラス)と好調。

 

1月の主要商品別売上高
・衣料品 2143億4864万円
・身の回り品 758億5600万円
・雑貨 764億9147万円
・家庭用品 238億4222万円
・食料品 1227億5958万円

 

また、訪日外国人売上高はプラス180.8%。
12月に続いて単月で100億円を超えた。
購買客数もプラス176.0%と高い伸び。
今年も、2月18日から春節休暇が始まった。2月の売上げは、中国人をはじめとするアジアからの顧客に大きな期待がかかる。
百貨店の売上げを支えているのは、今や訪日外国人ともいえる。

 

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、
1月の訪日客数は、前年同月比29.1%増の121万8000人であり、
1月としての過去最高を記録した。
この時期、スノーレジャーを求めて訪日する外国人が多い。それも影響している。
しかし、2014年10月からの消費税免税制度の拡充、
ビザの緩和、さらに円安によって
外国人客の購買意欲を掻き立てていることは確かだ。

 

今後も外国人客への対応を強化することは大切だろうが、
日本人客にも魅力のある店舗となることが、今の百貨店の最大の課題だ。

 

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