【4月家計調査】食料は2カ月ぶり増加だがエンゲル係数下降気味

4月の二人以上世帯の家計調査速報が5月31日の今日、総務省統計局から発表された。
家計調査は、国民生活における家計収支の実態を把握し、国の経済政策・社会政策の立案のための基礎資料を提供することを目的として行われている。4月の結果は以下のとおり。

4月の二人以上の世帯の消費支出は29万8520円。
前年同月比は実質0.4%の減少。前月比(季節調整値)は実質0.2%の増加。そして名目は0.7%の減少となった。「名目」とは、そのままの値で、「実質」とは、物価変動の影響を除いた値のことである。

また住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり25万7302円。前年同月比は実質0.4%の増加、前月比(季節調整値)も実質2.9%の増加、名目0.1%の増加となり、すべてプラスだった。

 消費支出の内訳は下記表のとおり。
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「食料」は2カ月ぶりの増加となった。また「教育費」の消費金額は前月が1万2573円だったのに比べ、4月は2万4716円となり、1万2143円も多かった。新年度は教育費に出費が嵩むことがはっきりわかる。「被服及び履物」は、相変わらず減少で9カ月連続となっている。

4月の消費支出の実質増減率に寄与した主な中分類項目及び品目をみてみよう

 増加項目は
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小売業に関する項目で見ると、調理食品が増加項目にあがり、その中でも「すし」が増加したことは、やはり新年度4月には祝いごとが多いためであろう。

 一方、減少したのは以下のとおり。
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では、食料費の内訳はどうだったのだろうか。
消費支出額29万8520円のうち、食料の支出額は7万0848円。エンゲル係数を計算すると23.73%。3月は24.55%。2月は25.58%だったので、毎月減少している。

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尚、総務省統計局からは熊本地震の影響について以下のとおり説明をしている。

>>>詳しくはこちらから

熊本地震に関して総務省では被害に遭われた皆様には  、心からお見舞い申し上げます。
この度の地震により、熊本県において、統計局所管の統計調 査の実施が困難となっている地域があります が、 今月末に公表する労働力調査、家計調査及び小売物価統計調査(消費者物価指数)の全国結果(平成28年4月分 )への影響 は、一部に とどまる見込みです。なお、結果の公表は当初の予定どおりの期日に行います 。

*熊本県内の調査対象世帯数は全国の約1.5%である。

また熊本市において平成28年熊本地震の発生によって影響を受けたと見られる品目として、以下の3項目(カップ麺、ミネラルウォーター、電池)について追加参考図表が掲載されている。

<1世帯当たりの月別支出金額(熊本市)>

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カップ麺は3月に比べ約2.4倍、ミネラルウォーターは約8.5倍、電池は約5.3倍となっている。これを見ると被災地で何が必要とされているか、何を準備すればよいかが判明する。

>>>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯

>>>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出  -二人以上の世帯

*出典 家計調査結果(総務省統計局)                         
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。

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