【1月外食産業】ファストフード・テイクアウト年始需要が好調で昨対2.4%増

1月の外食産業市場動向調査。一般社団法人日本フードサービス協会(JF)の発表。事業社数は196社で店舗数は3万3799店。業態別に集計したこの調査は、新規店も含めた全店を対象としている。内訳は以下のとおりで、ファストフードが全店舗数の51.8%、ファミリーレストランが28.7%、二つの業態で約8割を占める。

 全    体 196社 3万3799店
 ファストフード 54社 1万7510店
 ファミリーレストラン 51社 9689店
 パブレストラン/居酒屋 34社 2256店
 ディナーレストラン 27社 1022店
 喫茶 13社 2137店
 その他 17社 1185店

全体概況

1月の売上げは正月三が日を中心とした年始需要が好調で、前年同月比2.4%となり、5カ月連続で前年を上回った雪や寒さの影響で、客足に影響がでた地域はあったが、全体ではその客数も2.1%増。客単価0.2%、店舗数0.6%と好調だった。

態別概況

<ファストフード業態>
売上高4.2%、店舗数0.7%、客数3.4%、客単価0.7%とすべて前年同月を上回った。
洋風――売上高5.6%。消費者参加型プロモーション、期間限定商品などが客数を押し上げた。
*「消費者参加型プロモーション」とは、マクドナルドが1月6日(金)から始めた「第1回マクドナルド総選挙」企画。レギュラーバーガー12種類から日本一のバーガーを消費者の投票により決める。それぞれ1位になった時の公約(値段そのままにダブルで提供など)を掲げ、その公約を実行するというもの。

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(マクドナルドニュースリリースより)

和風――サイドメニュー、「フェア」メニューが好調で3.2%アップ。
麺類――積極的な出店で店舗数4.2%。その影響で客数も伸び、売上高3.6%。
持ち帰り米飯・回転寿司――売上高1.6%。正月需要のテイクアウトが好調。
その他――年末の価格改定によりカレーの客単価が上昇し、売上高3.1%。

<ファミリーレストラン業態>
店舗数は▲0.3%。客数▲0.5%だが、客単価は1.3%。結果、売上高は0.8%増。
洋風――売上高は1.0%。高単価商品、季節メニューが好調。
和風――店舗数▲1.7%の減少により、とうぜん客数もマイナス、売上高は▲1.8%。
中華――販促キャンペーンに支えられ売上高0.8%。
焼肉――売上高4.7%。年始需要が好調だった。

<パブ・居酒屋業態>
パブ・ビアホール――店舗数が4.3%と増えたことで売上高1.6%
居酒屋――店舗数、客数、客単価すべてマイナスで、売上高▲6.1%。成人の日の宴会減少との報告あり。

<ディナーレストラン業態>
店舗数3.5%増加により客数も増え、売上高3.5%。

<喫茶業態>
季節メニューが好調。また独自のプリペイド式カードの受け入れが奏功し、客単価が2.3%となり、売上高2.5%。

1月の外食産業業態別の結果を、売上高伸長率順にまとめると
ファストフード4.2%、ディナーレストラン3.5%、喫茶2.5%、パブ・ビアホール1.6%、
ファミリーレストラン0.8%、その他5.0%。
一方、マイナスは居酒屋▲6.1%という結果だった。

ファストフードがトップを走る。その中で次々とプロモーションを仕掛けているマクドナルド。ポケモンGOの次はマクドナルド総選挙。それが即数字に反映され、マクドナルドが復活しつつある。日本マクドナルドの店舗数は2898で、ファストフード全体の16.6%。だから同社の営業成績によってファストフードの統計は大きく変わる。食品小売業の水先案内人ともいえる外食産業の1月は、そのマクドナルドのファストフードが牽引し、好調なスタートとなった。

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