【1月家計調査】消費支出は11カ月連続減だが被服費は8カ月ぶりに増加

1月の二人以上世帯の家計調査速報が総務省統計局から発表された。

二人以上の世帯の消費支出は27万9249円、前年同月比は実質▲1.2%で11カ月連続減少。名目でも▲0.6%。しかし、前月比(季節調整値)は0.5%の増加となった。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。

住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり23万9634円。前年同月比で実質0.3%、名目0.9%。前月比(季節調整値)も3.2%プラスとなった。
※「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。

 消費支出の内訳は下記表のとおり。
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増加項目は、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物、教育、教養娯楽の5項目。被服及び履物に動きが見られ、8カ月ぶりの増加となった。一方減少したのは食料、住居、保健医療、交通・通信、その他とこちらも5項目。食料が6カ月連続で減少しているのは、食品産業だけでなく、社会全体にとって不吉なものを予感させる。

次に、1月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目及び品目を見てみよう。
増加項目は表のとおり。
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洋服(子供服、男子用コート)が増加。寒さ到来でやっと冬物衣料が動き、年始セールも消費を促した。また電話や子供服、パーソナルコンピュータ、楽器などの商品をみると、正月休暇中の祖父母からのプレゼントやお年玉効果もあったようだ。

 一方、減少項目は、
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スーパーマーケットの販売統計調査でも1月は気温の低下や雪の影響もあって、葉物野菜、根菜類を中心に相場高だった。水産に関しても雪で漁に出られないなど、天候に大きく左右されたと報告があった。その影響が減少項目にも表れている。

では、食料費(6万8287円)の内訳はどうだったのか。
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前月(12月)は正月準備のため、珍しく魚介類が肉類より消費金額が高かった。しかし1月は肉類が魚介類より1394円多く、また日常に戻ったようだ。

1月は、消費支出27万9249円のうち、食料の支出額は6万8287円。エンゲル係数は24.45%となり、12月の27.49%に比べて3.04%低め。これは季節的なもので、とくに1月の三ガ日は食料品の購買は控えめになるだろうから、当然の結果ではあろう。ちなみに11月は25.92%、10月は26.06%、9月は25.99%。

二人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり44万1064円。前年同月比は実質1.0%で3カ月連続増加。しかし消費支出は30万7150円で実質▲2.3%、2カ月連続マイナス。収入が増えているのに、消費は減少。この結果からも最近の節約傾向が続いていることがわかる。

>>>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>>>第2表  1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
 
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
 
検索ワード : 総務省統計局  1月  家計調査  二人以上世帯  エンゲル係数

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