2月総合スーパー統計|既存店昨対▲3.3%、農産物と家具・インテリアだけはプラス
日本チェーンストア協会より「チェーンストア販売統計2月度速報」が発表された。チェーンストア協会加盟企業の売上高の多くは総合スーパー業態を運営する企業が占めている。その現状を踏まえて商人舎では、この統計から総合スーパーの販売トレンドを読み取ることにしている。
2月の総販売額は9616億1752万円。衣料品、住関品の春物商品に一部動きは見られたが、全体的にはまだ鈍く、昨年のうるう年の影響もあり、既存店前年同月比▲3.3%となった。
部門別の売上高、売上構成比、対前年比(店舗調整後)の数値は下記のとおり。
1)食料品 6588億3742万円(68.5%) ▲2.4%
a)農産品 940億4695万円(9.8%) +0.9%
b)畜産品 765億7610万円(8.0%) ▲3.2%
c)水産品 581億5870万円(6.0%) ▲6.3%
d)惣 菜 773億9787万円(8.0%) ▲2.8%
e)その他食品 3526億5780万円(36.7%) ▲2.3%
2)衣料品 667億8111万円(6.9%) ▲9.0%
a)紳士衣料 129億3949万円(1.3%) ▲8.5%
b)婦人衣料 203億6224万円(2.1%) ▲11.2%
c)その他の衣料・洋品 334億7938円(3.5%) ▲7.9%
3)住関品 1816億6454万円(18.9%) ▲4.0%
a)日用雑貨品 749億4227万円(7.8%) ▲4.2%
b)医薬・化粧品 273億6249万円(2.8%) ▲5.1%
c)家具・インテリア 432億2506万円(4.5%) +2.2%
d)家電製品 92億6331万円(1.0%) ▲8.9%
e)その他商品 268億7141万円(2.8%) ▲9.1%
4)サービス 22億0380万円(0.2%) ▲20.4%
5)その他 521億3065万円(5.4%) ▲2.2%
プラスとなったのは、農産物と家具・インテリアの2カテゴリー。他はマイナスとなり、全体でも不調に終わった。
農産物で好調だったのは、白菜、キャベツ、大根、人参、ブロッコリー、スナップえんどうなど。家具・インテリアでは、キッチン収納、掛け・敷布団、敷パッド、フロアクッションなどが売上げを伸ばした。また、春物商品の動きが一部あったとの報告だったが、衣料品は▲9.0%で、とくに婦人服は▲11.2%と二桁減。まだまだ「寒い2月」だった。
2月の調査対象企業57社は前月とかわらないが、店舗数は9464で、前月の1月と比べると17店減少している。この店舗数は前年同月と比べると93店増加している。しかし総売場面積は前月比、前年同月比ともに▲0.1%の減少。これは単純に考えると大型店が減り、小型店が増加しているということになる。その結果、売場1㎡当りの売上高は3万8040円で▲3.2%。
しかし、従業員数は3.3%増で、雇用が増加している半面、売上げが減っている。
従業員数の内訳は、正社員が10万8185人(男8万3562人、女2万4623人)、パートタイマー数は34万7174人(男5万1343人、女29万5831人)。
この業態はパートタイマーの女性に支えられていることがわかるが、売場面積は減、売上高も減、従業員数が増という構造が、この業態の特徴である。
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