2月主要4小売業態まとめ|昨年のうるう年の反動で各業態すべてマイナス

主要小売業態別の2月度営業統計が出揃った。あらためて既存店前年同月比の業績をまとめておこう。2月は以下の通り、4業態ともにマイナスとなった。

コンビニエンスストア ▲1.7%
百貨店 ▲1.7%
食品スーパー ▲2.5%
総合スーパー ▲3.3%

コンビニエンスストアは、カウンター商材や中食が好調、寒暖の差が激しかったことにより、調理麺やスープなどの温かい商品も売上げ伸をばした。それなのにマイナス。昨年のうるう年により、今年は営業日数が1日少なかったことが大きなマイナス要因。しかし昨年より1231店も店数が増えながら、全店ベースの来店客数が71カ月(約6年)ぶりにマイナスとなる異変は、うるう年のせいだけではないはずだ。

百貨店は春節の時期のズレでインバウンド需要が心配されたが、購買客数、売上高は結果的には好調に推移。しかし95.3%を占める国内顧客は▲2.2%で7カ月連続でマイナスとなった。地域別の結果をみると、この国内消費が堅調だった、大阪、札幌、名古屋、近畿地域がプラスを計上した。

食品スーパーの総売上高は、相場の影響を受けてわずかにプラスを保った青果以外、すべての部門で既存店前年同月比はマイナスとなった。しかし、「節分」「バレンタイン」など関連商材の動きは良く、販促イベントは売上げに貢献した。そして2月から始まったプレミアムフライデー。取り組んだ企業は55社中7社とわずか。実施したこの7社は「今後もしばらくは続けて、チャレンジしていきたい」と様子見をしながら推進していく考えのようだ。

総合スーパーは、衣料品、住関品の春物商品に一部動きは見られたが、全体的にはまだ鈍く、昨年のうるう年の影響もあり、既存店前年同月比▲3.3%となった。プラスとなったのは、農産物と家具・インテリアの2カテゴリー。他はマイナスとなり、全体でも不調に終わった。

2月は4業態すべてで、うるう年だった昨年より1日営業日数が少なかったことが、来店客数に大きく影響し、マイナスとなった。「節分」「バレンタイン」など季節イベント商品が売上げを伸ばしたものの、プラスには届かなかった。また今年2月より始まったプレミアムフライデーに関しては、まだ1回目だったこともあり、とくに大きな話題にはならなかったようだ。しかし、恵方巻もチョコレートも徐々に知名度を上げてここまできた。プレミアムフライデーにもこれからチャンスがあるに違いない。業態ごとの取り組みが課題である。

 
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