2月家計調査統計|消費支出前年同月比実質▲3.8%、食料は7カ月連続減少
総務省統計局から2月の二人以上世帯の家計調査速報が発表された。
二人以上の世帯の消費支出は26万0644円。前年同月比は実質▲3.8%で12カ月連続減少。名目でも▲3.4%。前月比(季節調整値)は2.5%の増加となった。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。
住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり22万6751円。前年同月比で実質▲3.7%、名目▲3.3%。前月比(季節調整値)は0.2%プラスとなった。
※「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。
消費支出の内訳は下記表のとおり。
(総務省統計局・家計調査資料に基づき商人舎にて作成:以下同じ)
増加項目は、住居、家具・家事用品、教育の3項目。一方、減少したのは、食料、光熱・水道、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教養娯楽、その他の7項目。先月1月に動きがみられ8カ月ぶりに増加となった被服及び履物は再びマイナスに転じた。食料は7カ月連続で減少となっている。
次に、2月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目及び品目を見てみよう。
では、食料費(6万5595円)の内訳はどうだったのか。
2月は、消費支出26万0644円のうち、食料の支出額は6万5595円。エンゲル係数は25.16%。1月は24.45%、12月27.49%、11月25.92%。年越し準備の12月に数字が上昇したが、翌1月はその反動もあって減少。そして2月に数字は通常に戻った。
二人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり48万4038円。前年同月比は実質0.7%で4カ月連続増加。しかし消費支出は29万8092円で実質▲0.3%、2カ月連続マイナス。2月もまた前月と同様で収入はプラスで消費はマイナス。そして預貯金は2.6%の増加。まだまだ節約傾向は続く。
最後に世帯区分別構成比(2016年平均)を見てみると、2016年平均の勤労者世帯は49.0%。個人営業などの世帯は16.9%。無職世帯は34.1%(➞参考図1)。
また1986年~2016年の構成比の推移を見ると、この30年間での割合の変化が良く分かる。勤労者世帯の割合は確実に減り続けている。そして減り続けている勤労者世帯の中でも60歳以上がじわじわ増え続けている。(➞参考図2)。
>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表 1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
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