7月外食産業統計|客単価減少だが客数増加で売上高11カ月連続プラス

一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は、7月の外食産業市場動向調査を発表した。この調査は、新規店も含めた全店を対象として、業態別に集計している。

7月の回答事業社数は186社で店舗数は3万3879店。6月に比べると事業社数は4社減少、店舗数は464店減少した。店舗数の1番多いファストフードは1万7546店で全体の約52%と、半数以上を占める。2番目に店舗数が多いファミリーレストランは9556店で28%、2業態で合計8割。この2業態の動向が、外食産業の結果を大きく左右する。

[7月度有効回収の事業社数]

全体概況
売上高3.0%増、店舗数0.4%増、客数3.5%増、客単価0.4%減。
日本海側は局地的豪雨となったが、太平洋側は梅雨前線の影響も少なく、晴れの日が続いたことから客足が伸びた。また高温により夏メニューやアイスドリンクが売上げを伸ばし、全体では3.0%増で11カ月連続となった。

7月の外食産業の業態別の動向を、売上高対前年比の伸び率順にまとめると、ファストフード4.4%、ディナーレストラン3.4%、喫茶2.4%、ファミリーレストラン2.3%、パブ・ビアホール1.5%、居酒屋▲3.9%、その他2.2%と居酒屋以外はプラスとなった。

業態別概況
<ファストフード業態>
売上高4.4%、店舗数0.8%、客数4.9%、客単価▲0.5%。
洋風(4.4%)、和風(4.0%)、麺類(7.8%)、持ち帰り米飯・回転寿司(1.1%)、その他(3.0%)とすべてプラス。とくに麺類は季節メニューが好調で、客数(5.3%)、店舗数(4.2%)、客単価(2.4%)とすべて前年越えだった。洋風は夏限定メニューや異業種とのコラボキャンペーンが好調だった。和風は健康志向のセットメニューや定食メニューで単価が上昇した。

洋風のキャンペーンとはマクドナルドの夏限定メニューやポケモンとのコラボのことで、同社は次々とキャンペーンを仕掛けてくる。マクドナルドは2017年1月から7月までの既存店売上高はずっと二桁増が続いている。ちなみに7月は既存店10.9%、全店10.5%だ。

<ファミリーレストラン業態>
売上高2.3%、店舗数0.2%、客数1.1%、客単価1.2%。
洋風(2.6%)、和風(▲2.1%)、中華(3.6%)、焼き肉(6.8%)。焼肉は、肉の日(29日)イベントや夏メニュー効果で客数6.6%アップ。和風は鰻などの季節メニューは好調だったが、店舗数が減少したことが影響し、唯一マイナスとなった。

<パブ・居酒屋業態>
パブ・ビアホールは、売上高1.5%、店舗数2.8%、客数3.9%、客単価▲2.4%。
暑い日が多かったことでビアガーデンが好調だった。
居酒屋は売上高▲3.9%、店舗数▲5.1%、客数▲3.8%、客単価▲0.1%。
全カテゴリーマイナスと苦戦。とくに店舗数の減少が響いた。

<ディナーレストラン業態>
売上高3.4%、店舗数1.5%、客数3.6%、客単価▲0.2%。
高温により夏メニューが好調で客数が増加した。

<喫茶業態>
売上高2.4%、店舗数1.3%、客数1.4%、客単価は1.0%。
暑さが続いたことでアイスドリンクの新商品、サイズアップキャンペーンが好調。プリペイドカードのポイントアップキャンペーンも売上げに貢献した。

>全店データ(前年同月比)の表はこちらから
>全店時系列データ(前年同月比)の表はこちらから

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