9月家計調査統計|消費支出2カ月ぶりの減少/衣食支出は増加
9月の2人以上世帯の「家計調査報告」速報が総務省統計局から発表された。
2人以上の世帯の消費支出は26万8802円。前年同月比は実質0.3%の減少で2カ月ぶりにマイナスとなった。名目は0.6%の増加、前月比(季節調整値)は実質0.4%の増加。
*「名目」とはそのままの値で、「実質」とは物価変動の影響を除いた値のことである。
住居等を除く消費支出で見ると、1世帯当たり23万3555円。前年同月比で実質0.7%減少、名目0.2%の増加。前月比(季節調整値)は0.1%の増加となった。
※「住居等を除く」とは、「住宅」のほかに「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」を除いている。また実質化には消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を用いた。
消費支出の内訳は下記表の通り。
(総務省統計局・家計調査資料に基づいて商人舎にて作成:以下同じ)
食料と住居が2カ月連続、被服および履物は2カ月ぶりで増加となり、衣食住3拍子揃って消費が回復した。それに保健医療を含めた4つの項目で増加。
一方、減少したのは6項目で、光熱・水道、家具・家事用品、交通・通信、教育、教養娯楽、その他となっている。
次に、9月の消費支出の実質増減率に寄与した、主な中分類項目およびその品目を見てみよう。
増加項目に「肉類」が入っているが、業態別のスーパーマーケットの結果をみても、農産・水産が苦戦する中、畜産だけはプラスと報告されている。また「外食」に関しては、日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によると、前年同月比3.3%で13カ月連続で売上げアップ。
一方、減少は、5項目。
アニサキス報道の影響がまだ消えず、魚介類の減少が続いている。
食料費(7万0735円)の内訳。
9月は、消費支出26万8802円のうち、食料の支出額は7万0735円で、エンゲル係数は、26.3%。8月は、28万0320円のうち7万5089円で、エンゲル係数は26.8%。7月は、7万2567円でエンゲル係数は25.9%だった。
2人以上の勤労者世帯の実収入を見ると、1世帯当たり43万7497円。前年同月比は実質2.1%で4カ月連続の増加。消費支出は29万5211円で実質1.3%と、2カ月連続で支出が増えている。
>第1表 主要家計指標-二人以上の世帯
>第2表 1世帯当たり1か月間の収入と支出 -二人以上の世帯
*出典 家計調査結果(総務省統計局)
*上記の総務省の表は商人舎magazineのDATABASEにも掲載中。
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