イオンnews|新惣菜センター6/6稼働、シェフの味で惣菜売上高2割増目指す

イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)は6月6日(木)、千葉県船橋市に新コンセプトの惣菜プロセスセンター「Craft Delica Funabashi(クラフトデリカ船橋)」を本格稼働させた。延床面積は6615坪。

コンセプトは「まいにち、シェフ・クオリティ」。従来の惣菜は主に家事負担の軽減を目的とした家庭料理の品揃えが中心だったが、プロの料理人によるレストラン品質の料理を、プロセスセンターの技術で提供することを目指していく。

井出武美イオン執行役兼イオンリテール(株)社長は「イオン、イオンリテール、イオンフードサプライの3社が中心になって、2021年から次世代プロセスセンター設立に向けて、検討していた。家庭料理などの定番品に加え、レストランメニューを手ごろな価格で楽しめる惣菜を提供できる体制を整えた。惣菜のアウトパック、ソース・たれ・食材などのキットを供給することで、販売力強化と店舗作業削減の両輪で、店舗の惣菜販売能力を20%以上向上させる」と開設の狙いを語った。

「クラフトデリカ船橋」はイオンフードサプライ(株)が運営する。温惣菜、チルド惣菜、寿司、弁当の半加工品、完成品や原料加工などを手掛ける。寿司、焼き物は店舗での最終段階を残すまでの加工を行う。弁当、巻き寿司、冷惣菜は最終加工までを手掛ける。工場、店舗双方での生産性を向上を図る。

センターは研究開発機能を備えていて、商品、料理、製造を担うプロフェッショナルチームがMD、製造を担当する。店舗は市場動向のリサーチを担当するといった役割分担で、企画・開発から設計、テストマーケティング、製造・販売のマネジメントサイクルを進めていく。

手塚大輔イオン執行役物流担当は「従来の惣菜開発は、開発担当の個人的力量に依存していたり、市場トレンドや顧客ニーズにタイムリーに応えきれていなかったりと課題があった。新PCでは食のプロチームによる開発で、プロダクトアウトではなく、マーケットインの開発をしていく」と意気込みを語った。

また、井出社長は「店舗への導入が完了したAI発注との製造・出荷の効率化の仕組みの実装を進める」とさらなる効率化につなげることを強調する。

商品は鶏唐揚げの「唐王」(100グラム当たり218円)、シェフ監修のアメリケーヌソースを使った「海老トマトクリームスープごはん」(398円)、自社製黄金比ハンバーグを独自レシピソースで焼き上げた「ハンバーグドリア」(458円)などの40品目からスタートし、早急に100品目の品揃えを目指す(価格は本体)。

関東圏のイオンリテール、まいばすけっとや一部のスーパーマーケット、ウエルシアなど1500店舗に供給する。今後、2028年までに中部圏、関西圏までに拡大する計画だ。

■クラフトデリカ船橋
所在地/千葉県船橋市高瀬町24-6
稼働開始日/2024年6月6日
延床面積/2万1868㎡(6615坪)
製造商品/温総菜、寿司、チルド惣菜、弁当の半加工品・完成品、ソース、原料加工
商品供給先/イオンリテール、まいばすけっとなど関東エリア約1500店舗

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