クローガーnews|1Q売上高3.4%増・純利益6.8倍/オカド・ホームシェフ買収
- 全米スーパーマーケット第1位のクローガーが第1四半期の決算を発表した。第1クォーターは5月26日で終了している。
3カ月13週間の売上高は375億3000万ドル(1ドル100円換算で3兆7530億円)、前年同期比3.4%増だった。既存店売上高も1.4%増だった。ちなみに調剤の売上高を含めると1.9%増である。営業利益は10億2900万ドルで前年同期比62.6%増、純利益は20億1800万ドルで、679.5%増、つまり約6.8倍。
純利益には21億5000万ドルで売却されたコンビニエンスストア部門(782店舗)の売却益が含まれる。この売却分の調整後の純利益は6億2600万ドルで、これは前年比211%プラスであった。
同社のロドニー・マクマレンCEOはコメントしている。
「”リストック・クローガー”の素晴らしいスタートとなりました」
「リストック・クローガー(Restock Kroger)」戦略プロジェクトはクローガーが2017年12月に立ち上げたものだ。ウォルマート対策とアマゾン対策を合わせた戦略である。
「コアのビジネスを革新し、オカドやホームシェフとのパートナーシップを進めています。今年度および長期的な計画達成に自信を持っています」
オカド・グループはイギリスのオンライン・スーパーマーケット企業だが、今年5月にクローガーはオカドの5%の株式取得、およびライセンス技術取得で合意した。出資額は2億5000万ドル(250億円)。もちろんアマゾンやウォルマート・ドット・コムへの対抗策である。クローガーは、オカドの受注から宅配までの一貫したサービスシステムを獲得し、そのプラットホーム戦略を導入する。
(画像出所:オカド・グループ公式ホームページより)
さらにクローガーは5月23日に、アメリカの食材宅配サービス最大手のホームシェフを買収することで合意した。この買収は「マイルストーン契約」というもので、初めは2億ドルからスタートし、今後5年間のホームシェフの業績目標の達成に応じて、5億ドルのオプション追加支払いが行われる。
ホームシェフの創業は2013年で、毎月300万食のキットミール食材を受注後2日以内に配送する。配送センターは全米にシカゴ、アトランタ、サンバナディーノ(カリフォルニア州南部)にある。2017年の売上高は2億5000万ドル(250億円)で、前年比150%増という絶好調企業だ。直近は、2四半期連続で黒字の成績だ。買収後、ホームシェフはクローガーの子会社となる。クローガーは全米最大のリアル店舗網と、オンラインおよび宅配システムによるオムニチャネルによって、食材を提供することになる。
クローガーの2018年度通期の計画は、ガソリン販売を除いた既存店売上高で2.0%から2.5%の増加を予定している。デジタル販売は66%増加させ、プライベートブランドの「シンプル・トゥルース」と「シンプル・トゥルース・オーガニック」が2桁台で成長させている。さらにグロサラント戦略では、「キッチン1883」と名付けられたレストラン2号店が発表されている。