ランキングnews|FORTUNE誌「働きがいのある企業2019」発表!!

2月14日、アメリカのビジネス誌『FORTUNE』から「100 Best Companies to Work For 2019」が発表された。

1998年に始まった本調査は、Great Place to Work研究所がFortuneと合同で毎年継続的に実施している。米国内で1000人以上の社員を雇用する企業が対象で、政府機関は除外されている。評価の85%は、職場の快適さなど、60項目以上のアンケートに対して得られた回答に、残りの15%は企業からの人事関係のデータに基づいてランキングが作成される。今年のランキングは延べ430万人以上の従業員が対象となっている。

2019年のトップ10企業は以下の通り。

順位 昨年
順位
企業名 従業員数 雇用拡大率
(フルタイム、%)
従業員支持率
(%)
1 33 Hilton Worldwide 62,403 96
2 1 salesforce.com 21,783 15 93
3 2 Wegmans Food Markets 48,808 2 94
4 7 Workday 7,962 22 95
5 6 Kimpton Hotels & Restaurants 8,813 91
6 48 Cisco 37,352 3 94
7 5 Edward Jones 45,085 2 96
8 3 Ultimate Software 5,274 12 98
9 15 Texas Health Resources 22,005 14 93
10 4 The Boston Consulting Group 16,000 -2 94

なお、表右列の「従業員支持率」はアンケートで「自分が働いているのはすばらしい職場である」と回答した人の比率である。

今年の1位は昨年の33位からジャンプアップしたホテルチェーンの「ヒルトン」。現在、113カ国で16のブランド名でホテル展開する、世界最大規模を誇る企業である。CEOのChris NassettaのエピソードがFortune記事に掲載されている。数年前、オハイオ州クリーブランドで新しいホテルがオープンした際、CEOが従業員の制服を着る機会を得た。制服を着たCEOはその重さと窮屈さに驚き、「これは制服として適していない」と、新しく制服をつくることを決定。2018年年頭にスポーツウェアのアンダーアーマー社と組んでつくられた、軽くて、動きやすい制服が導入された。これは従業員向けの取り組みの一例に過ぎないが、企業の努力に対して、従業員が評価した結果の1位獲得と言える。

2位は昨年1位の「セールスフォース」。報酬面の充実や従業員を大事にする企業風土が根付いている。

そして、昨年2位の常連企業「ウェグマンズ」が3位。今年もトップ3の位置を守った。本ランキングが始まって以来22回すべてにランクインしてきた、家族経営のリージョナル・スーパーマーケット企業である。従業員のトレーニングには費用を惜しまない。従業員が大学に通う場合も学費の補助をする。年間17万人以上の応募があるのは驚きだ。

その他トップ100にランクインしている小売企業は、7社。
12位にフロリダに本拠を置くリージョナル・スーパーマーケットの「Publix Super Markets(パブリックス)」がランクイン。昨年の47位から大きくランクを上げた。33位には中古車販売の「CarMax(カーマックス)」。アウトドア用品専門店の「REI(レクリエーショナル・イクイップメント)」は46位。

カリフォルニア州州都のサクラメント市にあるローカル・スーパーマーケットの「Nugget Market(ナゲット・マーケット)」は81位。一年間禁煙を継続できた従業員に対して社長から報奨金が出るなど、おもしろい取り組みをしている。


ナゲット・マーケットの青果売場

85位にはコンビニエンスストアの「Sheetz(シーツ)」、続く86位にはカスタムメイドのTシャツや雑貨をオンラインで販売する「Custom Ink(カスタム・インク)」がランクイン。そして100位に登山用品で有名なアパレル企業「Patagonia(パタゴニア)」が滑り込んだ。

小売企業は2017年に12社、2018年に9社、そして今年は8社、と年々減少している。残念ながら、毎年常連だった「伝説のサービス」で有名な百貨店ノードストロームは今年のリストには名前が挙がらなかった。

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