ノードストロームnews|‘18通期増収増益/ラック業態3.5%増・ECは3割増
米国百貨店第2位のノードストロームが2月2日で終了した第4四半期と2018年度通期の業績を発表した。
まず第4四半期。売上高は43億8300万ドル(1ドル100円換算で4383億円)、前年同期比マイナス4.7%だった。これは、前年の第4四半期が1週間多く、売上高も2億1700万ドル多かったため。既存店の売上高は0.1%プラスだった。
既存店売上高は百貨店業態部門で1.6%減だが、オフプライスストア業態のノードストロームラックは4.0%の伸長だ。売上高の構成比はノーマル百貨店が68.1%、オフプライスが31.9%。
純利益は2億4800万ドルでプラス64.2%だった。
2018年度通期の売上高は154億8000万ドル(1兆5480億円)、前年同期比プラス2.3%だった。既存店の売上高は1.7%プラスだった。
通期の既存店売上高は百貨店業態部門で0.9%増、オフプライスストア業態のノードストロームラックは3.5%の伸長だ。売上高の構成比はノーマル百貨店が66.5%、オフプライスが33.5%。
純利益は5億6400万ドルでプラス29.1%だった。
一方、オンライン売上高は好調で、第4四半期が前年比で33%、通期で30%伸びている。
2月2日時点での総店舗数は379店で、フォーマット別店舗数は次の通り。
•百貨店(フルプライス)業態:
Nordstrom full-line(アメリカ) 115店
Nordstrom full-line(カナダ) 6店
その他 12店
•オフプライス業態:
Nordstrom Rack(アメリカ) 238店
Nordstrom Rack(カナダ) 6店
ラストチャンス 2店
【結城義晴の述懐】「フルプライス」と呼ぶノーマル百貨店は、完全に衰退業態となっているが、その売れ残り品やシーズンオフとなった商品を販売するオフプライスとオンライン販売は成長業態である。米国百貨店の中で唯一好調を堅持しているノードストロームですら、この状態なのだから、一般の米国民はだんだん普通の百貨店を必要としなくなる。一部の大金持ちやホットトレンドを追う者だけが、ノーマル百貨店で買い物するようになる。