米国eコマースnews|スーパーマーケット調理済食品の配達が急増
調理済み食品の配達と言うと、ファストフードチェーンを思い浮かべるが、最近ではスーパーマーケットなど食料品を扱う専門店による調理済み食品の配達が増えている。
調査会社IRI(Information Resources, Incorporated)によると、米国の消費者の80%近くが調理済み食品をスーパーマーケットで購入しており、2018年の総売上げは125億ドル(1ドル100円換算で1兆2500億円)に達した。
米国のスーパーマーケットでは、オンラインで注文した商品の配達やピックアップの利用が増えているが、通常の商品だけでなく、調理済み食品の需要も増えている。しかし、全てのスーパーマーケットチェーンでこのサービスが提供できるわけではない。
ターゲット傘下の買物代行・宅配サービス業者「シップト(Shipt)」は、提携しているコストコ、H-E-B、マイヤーなどの小売業チェーンのいくつかで、オンライン注文による調理済み食品の配達サービスを提供している。
ウェグマンズはドアダッシュと提携して、今年の4月から調理済食品「ミールズ2ゴー」の配達サービスをニューヨークで始めており、今年中には40店舗で提供する計画である。この配達サービスには20ドル以上の注文が必要である。店舗でのピックアップは20ドル以下でもよい。
〈写真:グロサリーダイブ〉
また、パブリックスでは、オンラインで受けた注文を社員が準備し、インスタカートが配達している。
しかし、調理済み食品の配達やピックアップ・サービスは、通常の食料品とは違って、パッケージや鮮度管理において特別な処理・取り扱いが必要となるため、全ての小売業チェーンでできることではない。ロイヤルティの高い常連客を多く持つチェーンでしか成功しないと思われる。