ランキングnews|FORTUNE「働きがいのある企業100」発表/Wegmans3位
アメリカのビジネス誌『FORTUNE』が2月18日、「100 Best Companies to Work For」の2020年版を発表した。今回で23年目となる本調査は、「働きがい」を専門に調査する研究機関「Great Place to Work研究所」とフォーチュン誌が合同で発表している。
米国内で1000人以上の社員を雇用する企業が対象で、政府機関は除外されている。評価の85%は、職場の快適さなど、60項目以上のアンケートに対して得られた回答に、残りの15%は企業からの人事関係のデータに基づいてランキングが作成される。今年のランキングは410万人以上の従業員への調査を元に作成されている。
2020年のトップ10企業は以下の通り。
順位 | 昨年 順位 |
企業名 | 従業員数 | 雇用拡大率 (%) |
従業員支持率(%) | 女性就業率 (%) |
1 | 1 | Hilton | 62,000 | – | 96 | 53.3 |
2 | 8 | Ultimate Software | 5,600 | 15 | 97 | 49.5 |
3 | 3 | Wegmans Food Markets | 51,069 | 2 | 94 | 53.9 |
4 | 6 | Cisco | 39,109 | 3 | 98 | 28.2 |
5 | 4 | Workday | 8,846 | 16 | 93 | 41.6 |
6 | 2 | Salesforce | 26,244 | 20 | 92 | 34.7 |
7 | 7 | Edward Jones | 47,438 | 6 | 95 | 61.5 |
8 | 11 | Stryker | 19,941 | 7 | 90 | 34.9 |
9 | 13 | American Express | – | 6 | 92 | – |
10 | 5 | Kimpton Hotels & Restaurants | 8,124 | 6 | 92 | 47.1 |
注)「雇用拡大率」はフルタイムとパートタイムを含む。「従業員支持率」はアンケートで「自分が働いているのはすばらしい職場である」と回答した人の比率。なお、米国内企業の平均的な従業員支持率は59%。
2年連続で1位を獲得したのは世界的なホテルチェーンの「Hilton(ヒルトン)」。現在、世界119カ国に6100カ所以上(約97万1000室)のホテルを展開する、ホスピタリティ業界のリーディング・カンパニーである。CEOのクリス・ナセッタ氏は「私たちは1位を獲ったとしても、満足はしません。私たちは学習し、変化し続ける方法を常に模索しています」とフォーチュン誌に語っている。
2位はIT企業の「Ultimate Software (アルティメット・ソフトウェア)」。従業員支持率が驚異の97%にのぼる。
3位はトップ3常連企業の「Wegmans(ウェグマンズ)」。過去23回のランキングすべてにランクインしてきた、家族経営のリージョナル・スーパーマーケット企業。ニューヨーク州ロチェスターに本社を置き、アメリカ東部7州に101店舗を展開する。昨年は満を持して、ニューヨーク市ブルックリンに出店をした。
(ウェグマンズ・ブルックリン店)
調査アンケートに回答したウェグマンズのある従業員のコメントには、「経営陣が『気にかけている』と言うときは、実際に行動に移していることが私たちにもわかるんです」とある。
トップ100にランクインしている小売企業は7社。2019年は8社、2018年は9社、2017年は12社、2016年には13社ランクインしていたので、年々減少しているのは小売業界の動向としては寂しいものがある。
20位に中古車販売店の「CarMax(カーマックス)」。
39位はリージョナル・スーパーマーケット企業の「Publix Super Markets(パブリックス)」。
60位はアウトドア用品専門店「REI」。
79位がサクラメントエリアを中心に展開する優良ローカル・スーパーマーケットの「Nugget Market(ナゲット・マーケット)」。
続く80位が「Sheetz(シーツ)」でこれはコンビニエンスストア。
そして最後に92位に、カスタムメイドのTシャツや雑貨をオンラインで販売する「Custom Ink(カスタム・インク)」がランクインした。
100社にランクインしている小売業のうち、3社がスーパーマーケットである。特筆すべきことだろう。