ターゲットnews|第1Q総収入11.3%増・営業利益58.7%減/on-line141%増
米国のディスカウントストア第2位のターゲット(ミネソタ州ミネアポリス、ブライアン・コーネルCEO)が5月2日で終了した第1四半期の決算を発表した。
第1四半期の総収入は、前年同期に比べて11.3%増の196億1500万ドル(1ドル100円換算で1兆9615億円)だった。しかし、営業利益は58.7%減の4億6800万ドル(468億円)、純利益は64.3%減の2億8400万ドル(284億円)と大幅な減益となった。これは社員や顧客に対する新型コロナウイルス関係の投資が5億ドルに上ったためで、利益を圧迫した。
既存店は、客数は外出禁止令の影響で1.8%減少したが、客単価が12.5%増加して売上高は10.8%増加した。実店舗での既存店売上高は0.9%の増加にとどまったが、オンライン販売では9.9%の増加となった。
オンラインによる売上げは2月期が33%増だったが、都市封鎖の影響が大きくなった4月期には282%増となり、第1四半期全体では141%の増加だった。オンライン売上げでも店頭在庫から出荷されるオンライン売上げが80%近くを占めた。
オンライン販売では、当日宅配サービスや店舗の専用駐車スペースで受け取るカーブサイド・ピックアップ・サービス、インターネットでの注文品を店内のカウンターで受け取るオーダー・ピックアップ・サービスのどれかを利用するが、これが278%の増加となった。
売上げ全体に占める実店舗の売上げは84.7%とこれまでで最小となり、オンラインの売上げはこれまでで最大となる15.3%となっている。
商品カテゴリー別の売上げでは、2月期は通常と変わらなかったが、3月期は食品、飲料と生活必需品が増加した。4月に入ってからは客数、客単価ともに増え、必需品に加えて衣料品などが急増した。
ウォルマートと比べて、ターゲットは食品や生活必需品の売上げ構成が低く、粗利益率の高い衣料品や家庭用品の売上げが低迷すると、営業利益に対する影響が大きい。それでもオンライン販売に注力してきた結果が好調な売上げに反映されている。
ターゲットは5月4日時点で国内に1871店を展開している。その内訳はハイパーマーケット業態など4770坪以上の大型店が272店、1400坪~4770坪未満のディスカウントストアが1505店、1400坪未満の同社における小型店舗が94店となっている。