セーフウェイ 買収代替案なくアルバートソンとの統合前進へ
アメリカ第2位のスーパーマーケット・チェーン・セーフウェイ。投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントによる買収で最終合意しているが、その合意後に、21日間の「ゴー・ショップ(go-shop)」条項期間が設けられていた。ゴー・ショップ条項とは、買収される企業がより有利な条件のオファー先を求めるために与えられる猶予期間で、この間は代替案を提示する買い手との交渉が許されるという条項。今回は21日間だったが、それが先月27日の午後11時59分に終了した。
クローガーが買収に乗り出すのではないかとの噂もあったが、結局、他の条件を提示する企業が現れなかったために、サーベラスの主導によるアルバートソンとの統合が一歩前進したことになる。
アルバートソンの所有者は現在、サーベラス傘下の「ABアクイジション」だが、先月6日、セーフウェイの取締役会は、全会一致でその買収を受け入れることを決定していた。買収額は92億ドル(約9200億円、1ドル=100円換算)規模になる。
これでアメリカ第2位のスーパーマーケットであるセーフウェイと、買収が相次いで第5位に浮上したアルバートソンとの統合に一歩近づいたことになる。両社が統合すれば、店舗数2400店超、従業員数25万人以上、物流センター27カ所、製造施設20カ所の大手チェーンストア企業が誕生することになる。
しかし両社ともに負け組のスーパーマーケットだ。マイナス・プラス・マイナスが、プラスに転じることは絶対にない。規模が大きくなるだけで、内容が伴っていないことは、シアーズ・ローバックとKマートの統合で誕生したシアーズ・ホールディングスと同じ。統合後も、売上げ、利益ともに下がり続けるだろうことは想像に難くない。
統合手続きは2014年第4四半期に完了する見込みである。
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